スマックガール

スマックガール（SMACKGIRL）とは

スマックガール（SMACKGIRL）は、2000年から2008年まで日本で開催されていた女子総合格闘技団体です。女子プロレス団体ネオ・レディースの代表であった篠泰樹氏によって設立され、女子格闘技（ジョシカク）のパイオニアとして、その地位を確立しました。

歴史

2000年12月5日、篠泰樹氏が日本武道館で女子総合格闘技のビッグマッチ「ReMix」を開催。同年12月17日には、「SMACKGIRL」の実質的な旗揚げ大会が開催されました。その後、定期的に大会を開催し、星野育蒔などのスター候補選手を輩出しました。

しかし、2001年10月にSMACKGIRLのルール面を担当していた木村浩一郎氏が星野らを連れて新たな女子総合格闘技団体「AX」を旗揚げしたことで分裂。2001年9月27日の大会後、一時的に大会開催を休止しました。

その後、運営体制を刷新し、2002年2月3日の大会から再始動。同年にはミドル級とライト級のトーナメントを開催し、辻結花としなしさとこが優勝を果たしました。

底辺拡大のため、2003年3月からはアマチュア大会「SMACKGIRL-F」も開催。2004年12月19日には藪下めぐみが初代無差別級王者、2005年6月28日には辻結花が初代ライト級王者、2005年8月17日にはローラ・ディオーガストが初代ミドル級王者、2005年11月29日にはしなしさとこが初代フライ級王者となりました。2007年には石岡沙織、長野美香といった若手選手がデビューし、期待を集めました。

AXやLove Impact、CROSS SECTIONなど、他の女子総合格闘技団体が活動を停止する中、定期的に大会を開催し続けましたが、2008年7月24日に予定されていた大会が中止。開催中だったWORLD ReMix TOURNAMENT 2008は準決勝で打ち切られ、事実上SMACKGIRLとしての活動は終了しました。

2008年10月24日、株式会社マーヴェラスジャパン代表取締役の尾薗勇一氏が篠氏からSMACKGIRLの運営権を譲渡され、団体名称を「JEWELS」に変更。SMACKGIRLと提携していたDEEPの協力のもと、新たに発足することが発表されました。

一方、GCMが女子総合格闘技団体「VALKYRIE」をJEWELSに先駆けて旗揚げしており、SMACKGIRLに参戦していた選手はJEWELSとVALKYRIEに分かれることとなりました。

運営体制

旗揚げ当初は、当時NEO女子プロレスを運営していた篠泰樹氏が代表を務める株式会社エヌ・イー・オーが主催していました。一時休止後から運営再開した2002年2月からは、代表は篠泰樹氏のまま、代表実行委員会組織「スマックガール実行委員会」が主催にあたりました。2006年9月より実行委員の長尾メモ8氏を代表取締役とする株式会社キルゴアを設立し、スマックガール実行委員会と株式会社キルゴアの共催となりました。さらに2007年12月からは、篠泰樹氏を代表取締役として設立された株式会社スマックガールが主催しましたが、2008年でSMACKGIRLとしての団体活動は終了しました。

テレビ放送

旗揚げ当初は、主にTBS『ワンダフル』で不定期にダイジェスト放送がされていました。地上波では他にもテレビ東京『肉力強女』で不定期放送されました。スカイパーフェクTV!では、ペイ・パー・ビューによる録画中継も行われていました。

レギュラー中継番組としては、J SPORTSの『ワールドファイティング』枠で90分の録画中継番組がありました。実況は矢野武氏、解説はライターの松本（藤村）幸代氏、選手をゲスト解説に迎えていました。放送は試合の録画中継を主とし、女子格闘家にスポットを当てた特集コーナーもありました。J SPORTSでの放送は2007年に終了し、同年5月からは動画配信サイト「J SPORTS STYLE Movie」で試合が有料配信されるようになりました。

2007年12月にSMACKGIRLが新体制に移行したことに伴い、2008年1月よりBSフジにて放送が開始。第一回放送ではタレントの山崎まさや氏と磯山さやか氏が進行を務め、岡田円、石岡沙織、長野美香の若手3選手の試合や私生活の模様を中心に2時間の放送が行われました。試合の実況は矢野武氏、解説は格闘家の宇野薫氏と高阪剛氏が担当しました。2月24日の第二回放送では試合をメインにした1時間枠の放送となりましたが、BSフジでの放送はこの2回で終了しています。

ルールと階級

スマックガールでは、以下の4階級が設けられていました。

無差別級（体重制限なし）
ミドル級（-58kg）
ライト級（-52kg）
フライ級（-48kg）

試合は5分3Rまたは2R制で行われました。頭突きや肘攻撃、バスター（パワーボム）、顔面へのパウンドなどは禁止されていました。グラウンドに30秒の時間制限がありましたが、2007年12月26日の後楽園大会から廃止されました。2006年からは膝パッド・レガースの着用も認められました。通常の「SGSルール」のほか、顔面パウンドを解禁した「SGS特別ルール」、アマチュア用の「SGS-Fルール」、グラップリング用の「SGGルール」もありました。

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