藪下めぐみ

藪下めぐみ：多様な格闘技の舞台で輝きを放つパイオニア

藪下めぐみ（1972年 3月2日生まれ）は、日本の格闘技界において、柔道、プロレス、総合格闘技と多岐にわたる分野で活躍してきた稀有な存在です。北海道旭川市出身で、旭川大学高等学校を卒業。妹に柔道家の藪下由香がいます。

柔道からプロレス、そして総合格闘技へ

藪下は、柔道選手として早くからその才能を開花させました。旭川大学高等学校時代からミキハウスに所属し、数々の大会で好成績を収め、1993年には全日本実業[[柔道個人選手権大会]]で優勝。1994年には福岡国際女子柔道選手権大会で3位入賞を果たすなど、52kg級の選手として国際的な舞台でも活躍しました。1995年には世界[[柔道選手権大会]]千葉大会に出場するなど、柔道家としてのキャリアを着実に積み重ねました。

1996年、藪下はプロレスの世界に足を踏み入れ、吉本女子プロレスJd'に入団。1997年4月20日には、後楽園ホールで坂井澄江（ミキハウス時代の同僚）を相手に25歳でプロレスデビューを飾ります。さらに同年12月8日には、CMAオクタゴンチャレンジでユ・ジヘイを腕ひしぎ十字固めで破り、総合格闘技デビューも白星で飾るなど、その卓越した格闘技センスを様々な分野で発揮し始めました。

総合格闘技での活躍

1999年6月13日には、中西百重（当時全日本女子プロレス）との総合格闘技戦で60分時間切れ引き分けとなるなど、注目を集めました。2000年には、女子総合格闘技興行「Re-MIX」に出場。準決勝でスベトラーナ・グンダレンコ（ロシア）を破るも、決勝でマルース・クーネン（オランダ）に判定負けを喫し、優勝を逃しました。2002年12月にJd'を退団してからは、総合格闘技に重点を置くようになり、2003年にはSOD女子格闘技道場の講師に就任し、後進の指導にもあたりました。

2004年9月18日には、ボクシングルールにも初挑戦し、小八ヶ代真紀と対戦しましたが判定負け。同年12月19日には、初代スマックガール無差別級王者決定1dayトーナメントに参戦し、シャノン・フーパー（アメリカ）、ロクサン・モダフェリ（アメリカ）を破って決勝に進出。決勝ではエリン・トーヒル（アメリカ）に反則勝ちで初代スマックガール無差別級王者の座を獲得しました。2005年には、アブダビコンバットに出場し、60kg以上級で4位入賞。また、ボクシングでは元アマチュア日本王者との対戦も経験しました。

2006年2月15日には、スマックガールでアマンダ・ブキャナーに敗れ、無差別級王座から陥落。その後、SOD女子格闘技道場の閉鎖に伴い、所属選手と共に「巴組」を結成しましたが、2007年に活動を休止し、フリーランスとして活動するようになりました。

さらなる挑戦と指導者としての活動

2009年9月13日には、JEWELSに初参戦し、江本敦子に一本勝ち。2010年3月19日には、新しいチーム「FIGHT CHIX」を立ち上げ、活動を開始。同年4月11日には、VALKYRIE初参戦で葛西むつみを破るなど、精力的に試合に臨みました。その後も、中井りん、村上リエといった強豪選手と対戦し、その実力を示しました。2011年には、GLADIATORでハム・ソヒとキックルールで対戦。また、Girls S-cup 2011では、教え子であるHIROKOとの対戦も経験しました。2012年には、JEWELSに復帰し、杉山しずかと対戦。2016年には、All FC 5のフライ級チャンピオンシップでジョン・チャンミと対戦しました。2017年には、Girls S-cup 2017でギャビ・ガルシアと対戦しましたが、ノーコンテストとなりました。同年には、デビュー20周年記念大会を開催し、これまでのキャリアを振り返りました。

戦績と獲得タイトル

藪下の戦績は、総合格闘技、グラップリング、キックボクシング、シュートボクシング、ボクシングと多岐に渡ります。

獲得タイトル

柔道
全日本実業[[柔道個人選手権大会]] 女子56kg級優勝 (1993年)
全日本選抜[[柔道体重別選手権大会]] 女子52kg級優勝 (1995年)
世界マスターズ柔道大会 30〜34歳の部女子63kg級優勝 (2003年)
プロレス
Jd'ジュニア王座（初代、第5代）
TWF世界タッグ王座（第4代、第12代、第18代）
AWF世界女子王座（第4代、第10代）
AWF&QOR統一2冠王座
JWP認定タッグ王座
デイリースポーツ認定女子タッグ王座
WWWD世界タッグ王座
総合格闘技
CMA＆KPWアジア女子格闘技王座（初代）
スマックガール無差別級王座（初代）

表彰

JEWELS 功労賞（2009年）

入場テーマ曲

プロレス用: 「ハッシュ」（クーラ・シェイカー）
格闘技用: 「Fly Away」（Visa）

藪下めぐみの軌跡

藪下めぐみは、柔道、プロレス、総合格闘技という異なる分野で頂点を極め、その卓越した格闘技センスと努力によって、多くのファンを魅了してきました。常に新たな挑戦を続け、後進の育成にも尽力するなど、その活動は多岐に渡ります。彼女の歩みは、日本の格闘技界において、一つの大きな足跡として、これからも語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索