スラウェシ島
概要
スラウェシ
島(
インドネシア語:Sulawesi)は、
インドネシアの中部に位置する大規模な
島で、その
面積は約17万4600平方
キロメートルに及びます。これは世界で11位、
インドネシア国内では4位の広さです。
島は西にカリマンタン
島、東にはマルク諸
島、北には
セレベス海を挟んでフィリピンのミンダナオ
島があり、南はフロレス海を挟んで小スンダ列
島に接しています。スラウェシ
島はその独特な形状が特徴的で、環太平洋造山帯と
アルプス・ヒマラヤ造山帯が交わる地点に位置し、地形は非常に複雑です。最高峰は標高3,478
メートルのラティモジョン山で、湖も点在しています。
さらに、
島の中には
トミニ湾、トロ湾、ボネ湾といった大きな湾があり、その最北部にあるウナウナ
島では
1983年に大規模な火山
噴火が確認されるなど、自然災害の面でも注目される地域です。スラウェシ
島の主要都市には、
島の南西端に位置する
マカッサルや、南東部の
ケンダリ、北部のミナハサ半
島に点在する
ゴロンタロや
マナドが含まれます。
歴史
スラウェシ
島は、第一次世界大戦前から植民地として扱われており、
1525年に
ポルトガル人が初めてこの
島を訪れたことが歴史の始まりとされています。その後、
1605年には
オランダ人が上陸し、支配を強化していきます。
オランダとゴワ王国との間の戦争は
1660年から続き、1669年にはボンガヤ条約が締結されました。
1907年、スラウェシ
島は
オランダ領東インドの一部として完全に植民地化されました。第二次世界大戦中、
日本軍が占領し、戦後の
1949年には
インドネシア共和国の一部となりました。
宗教的対立
近年、スラウェシ
島は宗教的対立の影響を強く受けています。特に、イスラム教徒とキリスト教徒の間で激しい暴力事件が多発し、
1998年から
2001年の間には1,000人以上の命が奪われました。
2001年に平和合意が結ばれたものの、この対立は根強く、時折暴力が再燃しました。
2003年と
2005年には特に凄惨な事件が起こり、多くの人々が犠牲になりました。
近年の自然災害
2010年代に入ると、スラウェシ
島は自然災害にも見舞われました。
2018年にはマグニチュード7.5の地震が発生し、大規模な
津波が襲い、4,340人以上の死者を出す惨事となりました。また、2021年には再び地震が発生し、多くの住宅が倒壊、105人が亡くなる事態となりました。
人口と文化
スラウェシ
島には多様な民族が存在しています。主な民族には
ゴロンタロ族、モンゴンドウ族、トラジャ族、
ミナハサ族などがあり、言語も多様です。宗教もイスラム教、キリスト教、
仏教、バリ・ヒンドゥーと多くの信仰が共存しており、文化的な融合が見られています。経済面では、スラウェシの発展には
交通インフラの課題があり、改善に向けて国家的な投資が計画されています。
自然環境も多様で、
固有種が多数生息しており、
バビルサやアノアなどの絶滅危惧種が見られます。スラウェシ
島は、その独自の文化、歴史、自然環境が織り交ざる魅力的な場所です。