スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ

スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ

スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ（シンハラ語: ශ්‍රී ජයවර්ධනපුර කෝට්ටේ）はスリランカの首都です。この都市は国の西部に位置し、一般に「コッテ」という略称で呼ばれています。名称はスリランカ第2代大統領のジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナに由来し、「聖なる勝利をもたらす都市」を意味します。

概要

スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテは旧首都コロンボの南東約10キロメートルの地点に存在します。1985年にコロンボからの遷都が決定されましたが、国会議事堂を除き、その後の移転は長らく進行しませんでした。しかし、2009年の内戦終結以降、徐々に首都機能の移転が進められています。街の中心部はコロンボに隣接しており、事実上コロンボの郊外となっています。

歴史

スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテの歴史は1415年に遡り、当時は「ジャヤワルダナ」と呼ばれていました。この地は二つの河川の合流地点にあり、河川に囲まれた沼地が防衛に適した地域として王宮と要塞が建設されました。しかし、1565年にはシーターワカ王国の攻撃により都市は放棄され、その後はポルトガル、オランダ、イギリスによる植民地支配を受けます。

1977年に新たな首都移転計画が示され、1983年に国会議事堂が完成しました。ジャヤワルダナ大統領による旧名の復活により、スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテと改名されました。1985年には正式に遷都が発表され、現在も多くの国家機関がここへ移設されています。

地理

スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテはスリランカの西部州コロンボ県に位置します。北西端には、スリランカ最大の都市コロンボが広がり、南端にはデヒワラ・マウントラビニア、東にはカドゥウェラと接しています。・市の中心には人造湖のDiyawanna Lakeがあり、その湖の中央には国会議事堂が立地しています。

地域

この都市は以下の地域で構成されています：

• - Ethul Kotte
• - ナーワラ
• - ヌゲーゴダ
• - ピタコッテ
• - ラージャギリヤ

特にラージャギリヤ地区には市議会があり、国会議事堂への主要な幹線道路があります。また、ヌゲーゴダ地区にはスリジャヤワルダナプラ大学が立地しています。

気候

スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテの気候は熱帯雨林気候に分類され、年間を通して気温の変化は小さく湿度が高いです。特に2月が最も乾燥した月でありながら、降水量は63mmあります。

人口動態

この地域には多様な民族と宗教の人々が共存しています。スリランカの主要民族であるシンハラ人のほか、タミル人やムスリム、マレー人が暮らしています。2014年時点での人口は約12万8千人で、2001年の国勢調査によると多様な民族が存在することがわかります。

施設

スリ・ジャヤワルダナプラ総合病院は、日本の無償協力プロジェクトによって1983年に建設された医療機関で、約1000のベッドを有するスリランカ最大の総合病院です。また、人造湖周辺の道路には「スリランカ日本通り」と名付けられた部分もあります。

この都市はしばしば世界で最も長い首都名を持つ都市と思われがちですが、現地語においてはバンコクの方が長いとされています。スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテの魅力は、その歴史的背景と多文化共生にあります。

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