スヴィシュトフ

スヴィシュトフ：ドナウ川沿いの歴史都市

スヴィシュトフ（Svishtov）は、ブルガリア北東部、ヴェリコ・タルノヴォ州に属する町です。ドナウ川の右岸に位置し、古くから交通の要衝として栄えてきました。オスマン帝国統治下ではジシュトヴィ（Ziştovi）と呼ばれていました。

歴史

スヴィシュトフの地には、古代ローマ時代にノヴァエ（Novae）という植民市が建設されました。ノヴァエはローマ帝国が北方の蛮族に対する軍事拠点として重要な役割を果たしました。クラウディオス・プトレマイオスもこの都市について言及しています。

5世紀には、東ゴート王国のテオドリック大王が短期間ノヴァエを首都としました。テオドリックはシンギドゥヌム（現在のベオグラード）を征服後、483年にノヴァエに拠点を移し、イタリアへ進出するまでの間、この地に留まりました。

ノヴァエの町は613年頃に破壊されたと考えられています。これは、遺跡から発掘されるコインが613年までに鋳造されたものであることから推測されています。ノヴァエの正確な位置は、現在のスヴィシュトフの町よりも西のスタクレン（Staklen）にありましたが、16世紀にオスマン帝国との戦争で破壊された後、町の中心は東へ移動しました。

1790年には、スヴィシュトフでオーストリアとオスマン帝国の和平合意が締結され、両国の国境が画定しました。1810年にはロシア軍によって町が焼き払われましたが、1820年以降に再建が進み、1835年のドナウ川における蒸気船輸送の導入により、再び繁栄を取り戻しました。露土戦争後、スヴィシュトフ出身者によってルーマニアのアレクサンドリアという町が建設されました。スヴィシュトフは露土戦争で最初に解放された町としても知られています。

南極のサウス・シェトランド諸島にあるリヴィングストン島のスヴィシュトフ洞窟は、この町にちなんで名付けられました。

姉妹都市・友好都市

スヴィシュトフは、以下の都市と姉妹都市または友好都市の関係にあります。

ヴェレス（北マケドニア共和国）
ビイェロ・ポリェ（モンテネグロ）
プリイェポリェ（セルビア）
台州市（中華人民共和国）
フルーヒウ（ウクライナ）
ジムニチャ（ルーマニア）
アレクサンドリア（ルーマニア）
カヴァイヨン（フランス）
バルセロス（ポルトガル、友好都市）
イスマイリア（エジプト、友好都市）

スヴィシュトフは、豊かな歴史と文化を持つ魅力的な町です。ドナウ川沿いの美しい景観や、古代ローマ時代の遺跡など、見どころも多くあります。

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