セルモ

株式会社セルモ（CERUMO Co., Ltd.）

株式会社セルモは、日本の静岡県に本社を持つ自動車関連企業です。自動車のアフターパーツを扱う「セルモ・スポーツ」というブランド名で知られており、また、独自のレーシングチームも運営しています。

概要

セルモの創業者である佐藤正幸氏は、国内レース界で「バテさん」として親しまれるエンジニアです。彼はかつて酒井正のチーフメカニックとして、富士GCのマシンを担当。1981年に酒井エンジニアリングを引き継ぎ、セルモを設立しました。会社名はイタリア語の「cerumo（堅実・堅調）」に由来しています。

設立後、最初はメンテナンスガレージの形で活動を行い、1991年から自社チームを編成。以来、SUPER GTやスーパーフォーミュラなど、多くのレースに参戦してきました。

2007年には、INGINGのオーナーである卜部治久氏が新しいオーナーに就任し、INGINGとセルモのファクトリー統合が進められています。両チームはともにトヨタ系であり、完全な合併の可能性も示唆されています。2016年には、元ブリヂストン・フェラーリのエンジニア浜島裕英氏が加入し、SUPER GTとスーパーフォーミュラの総監督に就任しましたが、2019年の株主総会において佐藤氏が社長職を退き、浜島氏も総監督を辞任しました。新たに卜部氏が社長兼会長に、石浦宏明が取締役に就任するという人事の発表がありました。

レース活動

全日本F3000・フォーミュラニッポン・スーパーフォーミュラ

1991年からコスモ石油のサポートを受け、全日本F3000選手権に初参戦。その際、エディ・アーバインをドライバーとしてスカウト。この年、アーバインはポイントで首位に並びましたが、勝利数の差でチャンピオンには届きませんでした。フォーミュラニッポンでは2008年以降、INGINGとの提携により「CERUMO/INGING」としてエントリーしています。監督には、2009年までドライバーを務めた立川祐路が就任し、2015年と2016年には石浦宏明、国本雄資が連続でチャンピオンに輝くなど、素晴らしい成果を上げました。さらに、2019年12月には2020年からの3台体制の参戦が発表され、話題を呼びました。

全日本GT選手権・SUPER GT

セルモは1995年から全日本GT選手権に参戦し、2005年からはSUPER GTに移行しています。これまでにドライバーズチャンピオンを3度獲得しており、強力なプレゼンスを示しています。2022年現在、SUPER GTには「TGR TEAM ZENT CERUMO」の名で参加し、多様な監督がチームを指揮しましたが、2023年には再び村田淳一がチームを牽引しています。

車両について

セルモは、1995年の初参戦から2005年までの間、トヨタ・スープラをベースに競技を展開。2006年からはレクサス・SC430を採用し、以降もレクサスの新車LC500に変更して新たな挑戦を続けています。チームは特にエンジンの進化とともにさまざまな課題にも直面しつつ、強いパフォーマンスを誇っています。例えば、2009年から新たなエンジンに切り替えたにもかかわらず、初期のトルク不足に苦しむことになりましたが、後半には大幅な改善が見られました。

主なスポンサー

過去にはカストロール、富士興産、au、ゼンリンなどが主要スポンサーとして名を連ねています。特に2005年から2023年までの期間はZENTがメインスポンサーとしてチームを支え、2024年からはKeePerが新たに参画する予定です。

このように株式会社セルモは、確固たる歴史を持つ企業であり、レース界においても重要な役割を果たしてきました。常に進化を続ける彼らの挑戦は、多くの自動車ファンの関心を集めています。

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