セントメアリーズ郡 (メリーランド州)

セントメアリーズ郡の概要

セントメアリーズ郡は、アメリカ合衆国メリーランド州南部に位置する郡で、その歴史と水辺の美しさが特徴です。2020年の国勢調査によると、人口は約11万3千人であり、郡庁所在地はレナードタウンです。この郡は、イエス・キリストの母マリアにちなんで名付けられました。

歴史

1634年3月25日、イングランドからの移民がポトマック川のセントクレメンツ島に到着し、メリーランド植民地の開拓が始まりました。この日はメリーランド・デイとして祝われています。移民たちはアーク号とダブ号の2隻の船で、1633年11月22日にイギリスのワイト島を出航しました。セントメアリーズ郡では、イギリス領13植民地で最初のカトリック教会のミサが行われました。1637年、メリーランド植民地最初の郡として設立され、当初の郡庁所在地はセントメアリーズシティでした。

1649年には、ボルチモア卿とメリーランド植民地議会によってメリーランド寛容法が制定され、キリスト教徒に対する信教の自由が認められました。この法律は新世界で最初の信教の自由を保障するものでした。セントメアリーズシティには、この歴史を記念する像が建てられています。

セントメアリーズ郡は、アメリカ合衆国の国歌「星条旗」の詩を書いたフランシス・スコット・キーや、プロレスラーのスコット・ホールなど、多くの著名人を輩出しました。また、ミステリー作家のダシール・ハメットや、ミネソタ大学バスケットボールのヘッドコーチであるオーランド・“タビー”・スミスもこの郡の出身です。パタクセント川アメリカ海軍航空基地は郡内最大の雇用主であり、航空関連企業も多くあります。アーミッシュやメノナイトの伝統的な生活を守る集落もあり、かつて主要な農作物であったタバコは近年衰退しています。メリーランド国際レースウェイは、自動車レースファンに人気があります。

セントメアリーズ郡内には、多くのアメリカ合衆国国家歴史登録財が存在します。

郡政府

郡の行政は、5人の委員からなる郡政委員会によって行われています。この委員会は行政権を持ち、郡の運営を担っています。

警察組織

セントメアリーズ郡には、州内最古で国内でも最古クラスの保安官事務所があります。1637年にはジェイムズ・ボルドリッジが初代保安官に指名され、1776年からは選挙で選出されるようになりました。

地理

アメリカ合衆国国勢調査局によれば、郡の総面積は764.5平方マイル（約1,980平方キロメートル）で、そのうち陸地は361平方マイル（約930平方キロメートル）、水域は403平方マイル（約1,040平方キロメートル）で、水域率は52.78%です。セントメアリーズ郡はセントメアリーズ半島に位置しており、北東にパタクセント川、東にチェサピーク湾、南西にポトマック川、西にワイカミコ川があります。

交通

キャプテン・ウォルター・デューク地域空港があり、セントメアリーズ交通が地域バスを運行しています。ワシントンD.C.への通勤バスは、メリーランド交通公社が運行しています。

隣接する郡は、北東にカルバート郡、北西にチャールズ郡があります。

気候

三方を水域に囲まれているため、温暖湿潤気候に属します。夏は暑く湿度が高く、午後に雷雨が多い一方、冬は温暖から冷涼で雨が多いのが特徴です。

人口動態

2000年の国勢調査に基づく人口統計データがあります。

都市と町

郡内には、メリーランド州法の町が一つだけあります。それは郡庁所在地でもあるレナードタウン（1858年法人化）です。その他、未編入の町も多数存在します。

未編入の町（一部）

レキシントンパーク
シャーロットホール
ゴールデンビーチ
カリフォルニア
エイベル
アベニュー
ビーチビル・セントイニゴーズ
ボービュー
ブッシュウッド
キャラウェイ
チャプティコ
クレメンツ
コルトンズポイント
コンプトン
ダメロン
ドレイデン
グレートミルズ
ヘレン
ハリウッド
ラブビル
マドックス
メカニクスビル
モーガンザ
パークホールエステイツ
パイニーポイント
レッドゲイト
リッジ
セントイニゴーズ
セントメアリーズシティ
スコットランド
トールティンバーズ
バレーリー

教育

高等教育機関

メリーランド・セントメアリーズ・カレッジ（セントメアリーズシティ）
南メリーランド・カレッジ（レナードタウン）
南メリーランド高等教育センター（カリフォーニア）

軍事基地

パタクセント・リバー海軍航空基地は、地域経済において重要な役割を果たしています。また、セントイニゴーズにはウェブスター飛行場もあります。

見どころ

セシルのオールドミル
レナードタウン
パイニーポイント灯台
ポイントルックアウト州立公園
ポイントルックアウト灯台
ソッタリー・プランテーション
セントメアリーズシティ
チューダーホール

脚注

出典は下記外部リンクを参照

外部リンク

Saint Mary's County government - 公式サイト
Sheriff's office
St. Mary's City Travel and Tourism
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