センベリヤ

センベリヤ：ボスニア・ヘルツェゴビナ北東部の歴史的地域

センベリヤ（セルビア語・ボスニア語・クロアチア語: Semberija / Семберија）は、ボスニア・ヘルツェゴビナ北東部に位置する歴史的な地域区分です。発音は[sɛ̌mbɛːrija]で、地域の中心都市はビイェリナです。ビイェリナ地方とほぼ同じ範囲を指し、ドリナ川とサヴァ川、マイェヴィツァ山（Majevica）に挟まれた地域を指します。

地理と行政区分

センベリヤの大部分はスルプスカ共和国に属していますが、一部はボスニア・ヘルツェゴビナ連邦にも含まれています。この地域には約20万人の住民が暮らしており、その多くがビイェリナ市に集中しています。

センベリヤには、以下の主要な自治体があります。

ビイェリナ（スルプスカ共和国）：約15万人の人口を擁する
ウグリェヴィク（Ugljevik、スルプスカ共和国）：約2.5万人の人口
* ロパレ（Lopare、スルプスカ共和国）：約2万人の人口

歴史

記録に残るセンベリヤの名称は、オスマン帝国統治下の1533年に遡ります。この名称はハンガリー語に由来すると考えられており、ハンガリーによる支配が繰り返された12世紀から16世紀の時代に名付けられたと推定されています。

文化

センベリヤ地域には、豊かな文化遺産が息づいています。その代表的なものとして、タルヴァ修道院（Tavna Monastery）が挙げられます。この修道院はビイェリナ市の南東部に位置しており、正確な設立時期は不明ですが、修道院の記録によれば、セルビア王ステファン・ドラグティン（在位1282年 - 1316年）の息子ヴラディスラヴとウロシッチによって設立されたと伝えられています。第二次世界大戦中にはウスタシャによって破壊されましたが、終戦後に再建され、現在に至っています。

センベリヤは、その豊かな自然と歴史、文化が織りなす魅力的な地域です。

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