ナコーンシータンマラート県

ナコーンシータンマラート県（タイ語: จังหวัดนครศรีธรรมราช）は、タイ王国南部に位置する県の一つです。ソンクラー県、パッタルン県、トラン県、クラビー県、スラートターニー県と隣接し、東側はタイランド湾に面しています。

地理

県はマレー半島に位置し、その大部分は森林地帯です。県内には、タイ南部で最も高い山であるルワン山（標高1,835m）があり、その一帯はカオルワン国立公園として保護されています。豊かな自然が残る地域です。

歴史

ナコーンシータンマラートは、古代にはタンブラリンガ国（リゴール王国）の首都リゴールとして栄えました。シュリーヴィジャヤ王国の影響下にあった時期もありましたが、後にスコータイ王朝のラームカムヘーン大王によって征服され、その領土となりました。その後、アユタヤ王朝に引き継がれました。

17世紀初頭には、山田長政がリゴール王に任命されましたが、この地で毒殺されたと伝えられています。チャクリー王朝時代に入り、1932年にナコーンシータンマラート県が正式に成立し、タイ南部の重要な軍事拠点となりました。

県章

県章には、13世紀頃に建立されたとされるプラ・ボーロマタートチェーディー（パゴダ）が描かれています。このパゴダは、現在ワット・プラマハータートウォーラウィハーンという仏教寺院の境内にあります。パゴダの周囲には、十二支がデザインされており、これらはナコーンシータンマラート王国時代の属国や主要都市を象徴しているとされています。

各十二支と関連する地域は以下の通りです。

子（ネズミ） … サイブリー
丑（ウシ） … パッターニー（パッターニー県）
寅（トラ） … クランタン州（現マレーシア）
卯（ウサギ） … パハン州（現マレーシア）
辰（竜） … ケダ州（現マレーシア）
巳（ヘビ） … パッタルン（パッタルン県）
午（ウマ） … トラン（トラン県）
未（ヒツジ） … チュムポーン（チュムポーン県）
申（サル） … チャイヤー（スラートターニー県）またはクラビー（クラビー県）
酉（ニワトリ） … サウラウ（不明、ソンクラー、カーンチャナディット、プラーターのいずれかと考えられる）
戌（イヌ） … タクワパー（ラノーン県）
亥（イノシシ） … クラブリー（ラノーン県）

県木はオオマメノキ（Adinobotrys atropurpureus）、県花はナンバンサイカチ（Cassis fistula）です。

隣接する県

ソンクラー県
パッタルン県
トラン県
クラビー県
スラートターニー県

行政区

ナコーンシータンマラート県は23の郡（アムプー）に分かれており、その下に165の町（タムボン）、1,428の村（ムーバーン）があります。

姉妹都市

山東省（中華人民共和国）

もう一度検索