ゾイド 中央大陸の戦い

ゾイド 中央大陸の戦い

『ゾイド 中央大陸の戦い』は、東芝EMI（現・ユニバーサル ミュージック）から発売されたファミリーコンピュータおよびMSX2用ソフトです。プレイヤーはヘリック共和国のゾイド「ゴジュラス」を操作し、ゼネバス帝国との戦いを繰り広げます。

ゲーム概要

このゲームの特徴は、登場人物ではなくゾイド自身が会話を行う独特な世界観です。特に、敵ゾイドが戦闘前に発する「ごじゅらす　かくごしろ」といったフレーズは、多くのプレイヤーに強い印象を与えました。

ゲームシステムはRPGをベースとしていますが、戦闘はファーストパーソン・シューティングゲーム（FPS）に近い形式を採用しています。敵ゾイドはプレイヤーを中心とした360度の範囲に配置され、視界に入ると一定のパターンで横移動しながら攻撃してきます。プレイヤーは視界の横移動（旋回）と上下の照準移動を駆使し、敵の攻撃を回避しながら照準を合わせて反撃します。敵の攻撃を受けるとエネルギーが減少し、エネルギーが尽きると戦闘不能となります。

フィールド上ではシンボルエンカウント制が採用されており、街の外での戦闘は回避可能です。戦闘中にメニューを開いて「にげる」を選択すれば必ず離脱できるため、プレイスタイルによってはフィールド上の全ての敵から逃れることも可能です。また、サラマンダーやプテラスによる「ていさつ」を使用すれば、敵シンボルの誘導も行えます。ただし、敵シンボルの出現位置はランダムであり、プレイヤーと同一座標に出現したり、姿の見えない敵も存在するため、エンカウント自体を完全に回避することは困難です。

帝国の支配下にある街や砦、城には一定数の敵シンボルが存在し、これらを全て倒すことで街を帝国から解放できます。解放後には、味方シンボルに話しかけることでエネルギー補給や昇進の確認、パスワードコンティニューに必要な「あんごう」の表示などが可能になります。

登場ゾイド

共和国

ゴジュラス: 主人公機。撃破されるとゲームオーバー。
サラマンダー: スピードが速く、偵察が可能。
ゴルドス: 防御力が高い。
マンモス: 攻撃力と防御力のバランスが良い。
シールドライガー: 攻撃力とスピードがトップクラス。
バリゲーター: 攻撃力が高く、スピードも速い。
スネークス: 能力は平均的。
ウルトラザウルス: 共和国最強のゾイド。

帝国

イグアン: スピードが速い。
モルガ: 攻撃力、防御力ともに低い。
シンカー: 海空両用。
シーパンツァー: 陸海両用。
ウオディック: 水中用。
ブラックライモス: 様々なゾイドと連携。
ディメトロドン: 電子戦用。
レッドホーン: 攻撃力が高い。
サーベルタイガー: スピードが速い。
アイアンコング: ゴジュラスのライバル機。
デスザウラー: 帝国最強のゾイド。

アイテム

ゲーム中には様々なアイテムが登場します。

一般アイテム: とらのパンツ、通信機、グスタフ、鍵、エネルギータンク、プテラス、ターボブースター、PCカード、冷却機、フロートなど。
ゴジュラスの強化パーツ: コンピューター、装甲パーツ、4連速射砲、キャノン砲
ウルトラザウルスのパーツ: ウルトラザウルスの尻尾、ウルトラザウルスの胴体、ウルトラザウルスの頭、ウルトラザウルスのキャノン砲、ウルトラザウルスの足

その他

ゲーム内でのヒントが少なく、隠し要素の発見が困難であるなど、不親切な仕様が目立ちます。しかし、久石譲が担当した音楽や、ゾイドが会話するという独特の世界観は、多くのプレイヤーを魅了しました。MSX2版では、アロザウラーとディバイソンが追加されています。

TVCMのイメージソングはCHIKAの「素敵なサマーボーイ」が使用されました。

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