ゾイドフルメタルクラッシュ

ゾイドフルメタルクラッシュ

『ゾイドフルメタルクラッシュ』は、2005年10月27日にトミー（現タカラトミー）から発売されたニンテンドーゲームキューブ用3D格闘ゲームです。開発は8ingが担当しました。

概要

このゲームは、同社の人気玩具シリーズ「ゾイド」を題材にした3D格闘ゲームで、『ZOIDS STRUGGLE』の続編にあたります。30種類以上のゾイドが登場し、50種類以上のカスタマイズパーツで自由に強化できます。

登場ゾイドは、前作のキャラクターに加え、アニメ『ゾイド -ZOIDS-』、『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』、『ゾイドフューザーズ』、そして『ゾイドバトルストーリー』からも参戦。当時最新作だった『ゾイドジェネシス』のキャラクターも登場します。また、今作オリジナルのキャラクターも多数登場し、キャラクターデザインは坂井久太氏、音楽はベイシスケイプ（並木学氏、金田充弘氏、崎元仁氏、岩田匡治氏、阿部公弘氏）が担当しています。

多くのゾイドゲームが共和国と帝国の両ルートを用意しているのに対し、本作は終始帝国軍の視点から物語が進行する珍しい作品です。

早期購入特典として、鳥型のオリジナルブロックスゾイド「ブレイドホーク」のキットが付属しました。ブレイドホークはムラサメライガーと合体して、ゲームオリジナルの「ムラサメライガーシノビカスタム」となり、プレイアブル機体として登場します。

システム

戦闘システムや音響関連は、前作『ZOIDS STRUGGLE』からEXゲージの位置やステータス値の表記などを変更したのみで、ほぼ全てのシステムが継承されています。

ガードブレイク

本作で追加された新システムです。防御に関する基本的なシステムは前作と同じですが、本作ではあらゆる攻撃をガードするとガードゲージを消費し、ゲージがなくなるとガードブレイクが発生し、無防備な状態になります。

傭兵システム

ストーリーモード中盤で解禁されるシステムです。最大2人のサブパイロットを選択することで、ゾイドの能力値や装備ゲージの回復速度を強化できます。サブパイロットは、ストーリー中の闇バトルなどで獲得できます。

モード解説

VS CPU: コンピュータと対戦するモード
VS Human: 2人のプレイヤー同士で対戦するモード
Story: オリジナルストーリーを楽しめるモード
Zi Fighters: アニメ・ゲームのキャラクターたちと連戦するシングルプレイモード
Customize: ゾイドをカスタマイズするモード

ストーリーモード

舞台は西エウロペ。プレイヤーは、コライユ基地の帝国軍第53独立部隊に所属する新兵ベルク少尉となり、物語を進めます。ガイロス帝国とヘリック共和国の戦争が10年以上続く世界観で、バトルストーリーやアニメシリーズとは異なるパラレルワールド的な設定が特徴です。

ストーリーは全7章構成で、主人公の行動によって物語が変化します。プレイヤーは様々な選択肢から行動を選択し、ストーリーを進めていきます。選択肢によって、ストーリーが大きく変化したり、新たな仲間との出会いがあったりします。

分岐点

補給を確保する: 独立都市オッフェンや商業都市ハンデルへ向かうルート。ノアやアーヴェント盗賊団、トルネードと出会い、ランツェ基地の最終決戦でガイツを倒し、戦争を終結させるノーマルエンド。
エインガングの敵を討つため、シュネル少佐を捜す: シュネル捜索のためスキアーが登場。ハンデルでトルネードらを仲間にした後、共和国軍フェルゼン基地に襲撃し、シュネルを討つ。戦火が拡大してしまうバッドエンドルート。
調査のためにバウアー村に戻る: デンケンとムートに出会い、シュネルと和解し、ムラサメライガーをベルクに譲る。ランツェ基地でガイツを討ち、和平を成立させるハッピーエンド。

オリジナルの登場人物

帝国軍第53独立部隊

軍司令部からの特命を遂行するために組織された少数精鋭部隊。セイバータイガー、レッドホーン、アイアンコング、エレファンダー、ライガーゼロ、セイスモサウルスなどが配備されています。

ベルク・ヴィレンスクラフト: 主人公。第53独立部隊の新入隊員。銀髪の青年で、正義感が強く、徐々にパイロットとして成長していきます。ムラサメライガーとの相性が良いとされています。
メーア: 第53独立部隊に所属する茶色のショートヘアの少女。レッドホーン系のゾイドを得意とします。北エウロペ大陸出身で、戦災で家族を失い、軍に入隊しました。
エインガング・シュヴェールト: 第53独立部隊の大尉。「闘神・エインガング」と呼ばれ、共和国軍にも恐れられています。コング系のゾイドが得意で、ベルクを一人前のパイロットに育てます。
ベレッツァ: 第53独立部隊を束ねる女性指揮官。冷静沈着な性格で、部隊の被害を最小限に抑えながら戦争の早期終結を願っています。
プラトー博士: 金髪で色黒な肌をした女性技術顧問。コライユ基地のメカニック関係を一切を取り仕切っています。高い技術力を持ち、ベルクたちをサポートします。
ジニー: 独立部隊の通信士。赤い髪とそばかすが特徴。ベルクに対してタメ口で話します。
ハリス: 独立部隊所属のメガネをかけた青年。ホエールキングの操縦を担当しています。
スキアー・ヒリト補佐官: プラトー博士の部下。情報収集担当。常に気配を消しています。

帝国軍西エウロペ侵攻部隊

グローリエ: ガイツの命令に従う帝国軍の大佐。ベルク達独立部隊に誇りを見せろと問いかけます。
カンプ: 帝国軍西エウロペ侵攻部隊の中佐。ガイツの右腕と言われていましたが、ベルクに敗れた後はガイツの命令で動いただけだと弁明します。
ガイツ: 西エウロペ侵攻部隊の指揮官。ルドルフ皇太子を拉致し、ガイロス帝国を我が物にしようと画策する本作の黒幕です。

共和国軍

シュネル・クラージュ: ムラサメライガーに搭乗する共和国軍人。「ハヤテのシュネル」の異名を持ちます。ベルクのライバル的存在です。
レヒト: シュネル親衛隊の副長。フェルゼン基地のレーダー施設で遭遇します。
リンク: レヒトと同じく、フェルゼン基地の発電施設で登場します。

闇バトル等で登場するゾイド乗り

パルフェ: コライユ基地周辺に出没するアーヴェント盗賊団のリーダー。ベルクに敗れた後、仲間になることがあります。
グレル: パルフェの手下。パルフェのことを「あねさん」と呼んで慕っています。
トルネード: 商業都市ハンデルのコロシアムで無敗を誇るゾイド乗り。本名はヴェーガ・ノイモーント。父の仇であるガイツを討つために戦っています。
ネルケ・ザフィーア: 闇バトルにて出会う女ゾイド乗り。敗北後、ベルクの仲間になります。
オストー・フォイアー: 闇バトルに参戦するゾイド乗り。ベルクに敗れた後、仲間になります。
リーリエ・ホフヌング: 闇バトルに参戦する少女。ベルクに好意を持ち、仲間に加わります。
ノルデン・コメート: 闇バトルに参戦するゾイド乗り。ベルクを研究材料と見て仲間に加わります。

Ziファイターズモード

ゲーム中に登場するキャラクターと戦っていくモードです。対戦相手はランダムで決定します。

カスタマイズモード

ゾイドの装備を変更するモードです。カスタマイズしたゾイドは最大4機までエントリーできます。武器パーツはショップで購入できます。

このゲームの特徴として、通常では装備できない武装を、ブロックスパーツを利用することで装備できます。

他作品からの登場人物

本作では、『ゾイド -ZOIDS-』から『ゾイドジェネシス』までのアニメ、そして『ゾイドバトルストーリー』から多数の人物キャラクターとゾイドが登場します。

ゾイド

各ゾイドには攻撃・機動・装甲の3つのステータスがあり、機体ごとに数値が異なります。また、各機体ノーマルカラーに加え、全3種類のカラーリングが用意されています。

各機体には2 - 3種類のEX技が存在します。ゲージが溜まると、Xボタンで発動させ、その後に押したボタンによって技の種類が変化します。

前作ではカスタムした機体を登録しておく必要がありましたが、今作ではアニメ等原作に登場したバリエーション機も予め用意されています。

バグ

本来ショップでビームガトリングを購入すると出現するダークホーンとダークホーンWBが、購入未購入問わずストーリーモードのクリアで出現することがあるバグが存在します。

外部リンク

ゾイドフルメタルクラッシュ公式サイト - ウェイバックマシン （2008年9月16日アーカイブ分）

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