ゾルゲ県

ゾルゲ県（中国語: 若爾蓋縣、チベット語: མཛོད་དགེ་）は、四川省アバ・チベット族チャン族自治州の最北に位置する県です。チベット高原の北東端に位置し、四川省、甘粛省、青海省の省境付近にあります。

地理

ゾルゲ県は、東経102度08分から103度29分、北緯32度56分から34度19分に位置します。県の中心である達扎寺鎮は、成都市から498km、蘭州市から513kmの距離にあります。甘粛省ルチュ県との境には、チベット仏教の寺院や鳥葬台のある郎木寺（タクツァン・ラモ）の町があり、観光地として知られています。

東部は大陸性の温帯気候で、岷山山脈などの高山と峡谷、高山帯の泥炭地とツンドラからなるゾルゲ湿地などがある森林地帯となっています。ドール、キガシラウミワシ、オグロヅルなどの生息地であるゾルゲ湿地は、2008年にラムサール条約登録地となりました。西部は高山気候で、チベット高原上の丘陵地帯に草原が広がります。達扎寺鎮は、南に流れる長江水系と北へ流れる黄河水系の分水界上に位置しています。

民族構成は、人口の90%を占めるチベット人が主体で、その他に漢族、回族、羌族などが居住しています。

歴史

ゾルゲ県は、中国とチベットの勢力が衝突する地域でした。隋代には汶山郡の下に通軌県が設置されましたが、その後吐蕃の領内に組み込まれた時期もありました。中華民国成立後、松潘県の一部とされ、1956年7月にゾルゲ県として新設されました。県名は、チベットから派遣された大管家（若耿、方言転写は若爾蓋）に由来します。

交通

国道
G213国道

健康・医療・衛生

ゾルゲ県人民医院

その他

ゾルゲ県は、豊かな自然と多様な文化が共存する地域であり、観光地としても注目されています。特に、ラムサール条約登録地のゾルゲ湿地は、貴重な生態系が保全されており、多くの観光客が訪れます。また、チベット仏教の寺院や文化に触れることができる郎木寺も人気のスポットです。

外部リンク

若爾蓋県概况
黄河をはぐくむズオゲ湿原 - 『人民中国』
Sichuan Ruoergai Wetland National Nature Reserve | Ramsar

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