ネイサン・マーコート

ネイサン・マーコート（Nathan Marquardt、1979年 4月20日 - ）は、アメリカ合衆国出身の男性総合格闘家。
ワイオミング州ランダー出身で、ジャクソンズMMAに所属していた。元Strikeforce世界ウェルター級王者であり、元ミドル級キング・オブ・パンクラシストでもある。
ネイト・マーコート（Nate Marquardt）とも表記される。

拳法とユニファイド柔術をバックボーンとする異色の経歴を持ち、長年にわたりパンクラスに参戦。
数々の名勝負を繰り広げ、「パンクラスの強豪外国人選手」として知られている。
キャリア初期には、日本の菊田軍団（現・GRABAKA）の練習に参加していた時期もある。

来歴

15歳の時、UFCでホイス・グレイシーが戦う姿を見て総合格闘技を始める。

1999年12月18日、パンクラスに初参戦。須藤元気とパンクラチオンマッチで対戦し、腕ひしぎ十字固めで一本負けを喫する。

2000年6月26日、パンクラスのミドル級（-82kg）ランキングトーナメントに出場。1回戦で高瀬大樹にKO勝ちを収める。
同年9月24日の準決勝で國奥麒樹真、決勝ではショーニー・カーターにそれぞれ判定勝ちし、初代ミドル級キング・オブ・パンクラス王座に認定。
当時、史上最年少（20歳5か月）での戴冠となった。

2000年12月4日、ミドル級キング・オブ・パンクラスタイトルマッチで國奥麒樹真と再戦し、判定引き分けで初防衛に成功。

2001年7月18日、IFC世界ウェルター級王座決定戦でギル・カスティーリョと対戦するも、0-3の判定負けで王座獲得はならなかった。

2001年10月30日、ミドル級キング・オブ・パンクラスタイトルマッチで星野勇二と対戦し、三角絞めで一本勝ちを収め2度目の防衛に成功。

2001年12月1日、ミドル級キング・オブ・パンクラスタイトルマッチで再び國奥麒樹真と対戦。判定負けを喫し王座から陥落。

2002年10月29日、竹内出との対戦では判定負けを喫した。

2002年12月21日、1年ぶりに國奥麒樹真とのタイトルマッチに臨み、膝蹴りでKO勝ちを収め王座を奪還。

2003年3月8日、竹内出とのタイトルマッチで、パウンドによるKO勝ちを収め初防衛に成功。

2003年5月にはアブダビコンバットに出場するも、88kg未満級・無差別級ともに1回戦で敗退。

2003年11月30日、ヒカルド・アルメイダとのタイトルマッチで、フロントチョークによる一本負けを喫し王座から陥落。

2004年11月7日、ヒカルド・アルメイダの王座返上により不在となっていたミドル級王座決定戦で三崎和雄と対戦し、判定勝ちを収め王座を獲得した。

2005年5月1日、竹内出と対戦し、チョークスリーパーで一本勝ち。同月、UFCとの契約のため王座を返上した。

UFC

2005年8月6日、UFC初参戦となったUltimate Fight Night 1でアイヴァン・サラベリーと対戦し、判定勝ちを収める。

2006年3月4日、UFC 58でジョー・ドークセンと対戦し、判定勝ち。10月10日、Ortiz vs. Shamrock 3でクラフトン・ワレスと対戦、チョークスリーパーで一本勝ち。

2007年1月25日、UFC Fight Night: Evans vs. Salmonでディーン・リスターと対戦し、判定勝ち。7月7日のUFC 73ではアンデウソン・シウバの保持する世界ミドル級王座に挑戦するも、パウンドでTKO負けを喫し王座獲得はならなかった。

2008年2月2日、UFC 81でジェレミー・ホーンと対戦し、フロントチョークで一本勝ち。その後はターレス・レイチに判定で敗れるも、マルティン・カンプマンとウィウソン・ゴヴェイアを立て続けにKOで破った。

2009年8月29日、UFC 102では無敗のデミアン・マイアと対戦。マイアの蹴りにカウンターの右ストレートを合わせ、開始21秒でKO勝ち。ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを受賞。

2010年2月6日、UFC 109でチェール・ソネンと対戦。2Rに肘打ちでソネンの額から大流血させるも、試合の大部分をコントロールされ、3-0の判定負け。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞。

2010年9月15日、UFC Fight Night: Marquardt vs. Palharesのメインイベントでホジマール・パリャーレスと対戦し、パウンドによるTKO勝ちを収めた。

2010年11月13日、UFC 122のメインイベントで岡見勇信と対戦し、0-3の判定負け。この試合はUFC世界ミドル級王座挑戦権を賭けた試合であった。

2011年6月26日、UFC Live: Kongo vs. Barryに出場する予定であったが、健康診断をパスすることができず出場停止。さらにUFCをリリースされた。マーコートによると、テストステロン欠乏症に悩まされており、格闘技を続けるためにテストステロン補充療法の認可を求めていたが、ペンシルベニア州のアスレチックコミッションに免除の手続きをするための約束を果たすことができなかったため健康診断をパスできなかったとのこと。薬物検査をクリアできなかったわけではない。

Strikeforce

2012年7月14日、Strikeforce初参戦およびウェルター級転向初戦となったStrikeforce: Rockhold vs. Kennedyの世界ウェルター級王座決定戦でタイロン・ウッドリーと対戦し、右アッパーの連打でKO勝ちを収め王座を獲得した。

2013年1月12日、Strikeforceの最終興行となったStrikeforce: Marquardt vs. Saffiedineでタレック・サフィジーヌとタイトルマッチを行うも、判定負けを喫し王座から陥落した。

UFC復帰

2013年1月、StrikeforceがUFCに統合されたことによりUFCに復帰。2013年3月16日、UFC 158でウェルター級ランキング6位のジェイク・エレンバーガーと対戦し、1RKO負け。

2014年6月28日、ミドル級復帰初戦となったUFC Fight Night: Te Huna vs. Marquardtでミドル級ランキング14位のジェームス・テフナと対戦し、腕ひしぎ十字固めで一本勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞。

2015年1月3日、UFC 182でミドル級ランキング15位のブラッド・タヴァレスと対戦し、判定負け。

2015年12月19日、UFC on FOX 17でミドル級ランキング12位のCB・ダラウェイと対戦し、右フックでKO勝ち。

2016年10月1日、UFC Fight Night: Lineker vs. Dodsonでタムダン・マクローリーと対戦し、ハイキックでKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞。

2017年6月3日、UFC 212でミドル級ランキング11位のビクトー・ベウフォートと対戦し、判定負けを喫した。

2017年12月28日、引退を表明した。

戦績

総合格闘技の戦績は以下の通り。

戦績詳細

グラップリング

グラップリングの大会にも出場。

獲得タイトル

Rumble in the Rockies 優勝（1999年）
Bas Rutten Invitational 4 優勝（1999年）
ROFミドル級王座（2000年）
初代ミドル級キング・オブ・パンクラス王座（2000年）
第3代ミドル級キング・オブ・パンクラス王座（2002年）
第5代ミドル級キング・オブ・パンクラス王座（2004年）
第2代Strikeforce世界ウェルター級王座（2012年）

表彰

ブラジリアン柔術黒帯二段
柔術黒帯二段
総合格闘技黒帯二段
UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト（1回）
UFC ノックアウト・オブ・ザ・ナイト（1回）
UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト（2回）

出演

ウォーリアー（2011年）

外部リンク

UFC 選手データ
パンクラス選手データ
MMAjunkie 選手データ
ネイサン・マーコートの戦績 - SHERDOG（英語）

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