タルワー級フリゲート (12型フリゲート)

タルワー級フリゲート

タルワー級フリゲートは、インド海軍が運用する艦艇の一部であり、イギリス海軍のホイットビィ級フリゲートを基に設計された艦級です。この艦は1959年と1960年の間にイギリスにおいて建造され、正式にインド海軍に就役しました。この級の艦は、インドが独立後に軍事力を強化するための重要な一歩となりました。

来歴

インドの海軍力の歴史は、イギリスの植民地時代に遡ります。王立インド海軍は、第二次世界大戦中に重要な役割を果たし、艦隊は戦争終結時に117隻もの艦艇を保有していました。しかし、パキスタンとの分離独立の際に、多くの艦艇がパキスタン側に引き渡されることとなりました。

1947年の独立後、インド海軍はその存在感を高めるための増強計画を進めました。1950年に「王立インド海軍」から「インド海軍」へと改称されたことを契機に、艦隊の統率や運用がインド自身の手に委ねられました。1954年には新しいフリゲートの発注があり、これに続く形で1956年にはタルワー級の設計が決定されました。

設計

タルワー級フリゲートの設計は、主にホイットビィ級を踏襲していますが、インドでの運用に合わせていくつかの変更が加えられています。主機関には、バブコック・アンド・ウィルコックス製の2缶水管ボイラーを使用し、出力30,000馬力のギアード・タービンを搭載しています。これにより、高効率の推進が可能となっています。

装備

装備面では、当初は293型レーダーが搭載されていましたが、後の改修によりRALW-04やZW-06といった新しいレーダーに更新されました。これにより、対空・対水上戦能力が向上しました。ソナーでは、177型、162M型、170B型の各種装置が搭載され、対潜能力も強化されています。

艦砲には、ホイットビィ級と同じく45口径の114mm連装砲が採用されており、対空兵器としてはMk.Vの40mm連装機銃が搭載されています。また、対潜兵器としては、リンボー対潜迫撃砲が装備され、艦の防御が強化されています。特に艦対艦ミサイルP-15「テルミート」を搭載することで、長距離攻撃能力も追加されました。

タルワー級の艦は、1980年代にヘリコプター甲板が設置され、チャタク・ヘリコプターの運用が可能になりました。これにより、艦の多用途性が増し、さまざまな任務に対応できるようになっています。

同型艦一覧

インド海軍が誇るタルワー級フリゲートは、戦略的な地位を確立し、今後の海洋安全保障にも貢献することが期待されています。この艦級の存在は、インドの軍事的な独立と発展の象徴とも言えるでしょう。

結論

タルワー級フリゲートは、インド海軍の近代化と戦力強化に寄与した重要な艦船です。イギリスの設計を基にした独自の改良を加えることで、インド特有の運用環境に適した能力を持っています。これにより、インド海軍は、地域の安全保障において信頼される存在となることを目指しています。

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