ダウリヤ

ダウリヤは、ザバイカル地方と沿アムール西部に広がる、17世紀以前の古称です。この名は、かつてこの地域に居住していたダウール族に由来します。

ダウリヤの地理区分

ダウリヤは、以下の3つの地理区分に分けられます。

バイカル・ダウリヤ: ヤブロノイ山脈までのザバイカル地域南部。
セレンガ・ダウリヤ: セレンガ川の東の領域。
ネルチンスク・ダウリヤ: ヤブロノイ山脈から東の領域。

ダウリヤの動植物

ダウリヤは、多様な動植物が生息する地域として知られています。

生息する主な動物
マナヅル
ナベヅル
ノガン
ゴビズキンカモメ
サカツラガン
セーカーハヤブサ
シベリアマーモット
マヌルネコ
モウコガゼル

また、この地域の名前が付けられた生物も多く存在します。

ダウリアハリネズミ (Mesechinus dauricus)
マナヅル (Grus vipio)　
コクマルガラス (Coloeus dauuricus)
グイマツ（ダフリアカラマツ）(Larix gmelinii)
マンシュウザリガニ（ダウリヤザリガニ）(Cambaroides dauricus)

環境

ダウリヤ森林ステップのエコリージョンに属するこの地域は、ステップ、森林、湖、湿地、氾濫原など、多様な自然環境が広がっています。

これらの豊かな生態系は、ユネスコの生物圏保護区とラムサール条約登録地に指定されているダウルスキー自然保護区とダウルスキー山脈によって保護されています。また、モンゴル国内の一部もラムサール条約登録地となっています。

世界遺産

2017年、ダウルスキー自然保護区を含むロシアとモンゴルの4つの保護区が、まとめて世界遺産に登録されました。この登録は、両国にとって2件目の共有自然遺産となります。

世界遺産登録基準

この世界遺産は、以下の基準を満たしています。

(9)：陸上、淡水、沿岸、海洋生態系における動植物群集の進化と発達を示す重要な見本である。
* (10)：生物多様性の保全にとって重要な自然生息地を含み、絶滅危惧種の生息地である。

ダウリヤは、その独特な地理、多様な動植物相、そして生態学的な重要性から、世界的に注目される地域です。今後もこれらの貴重な自然環境が保護され、次世代に引き継がれることが期待されます。

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