ダースレイダー

ダースレイダー（DARTHREIDER）、本名和田礼は、1977年4月11日、フランスのパリで生まれました。幼少期をパリとロンドンで過ごし、その後日本へ帰国。父は朝日新聞ヨーロッパ総局長や論説副主幹を歴任した和田俊、祖父は映画プロデューサーの大塚和という、恵まれた環境で育ちました。

小学校から大学まで名門校に通い、東京大学文学部東洋史学科に進学しますが、オランダ語文献の読解に苦戦し中退。しかし、この挫折が彼の音楽活動への情熱を燃え上がらせるきっかけとなりました。

1998年、MICADELICのメンバーとして活動を開始。P-VINE、CUTTING EDGE、ビクターといったレーベルから作品をリリースし、23歳でアルバムデビューを果たします。2004年には自身のレーベルDa.Me.Recordsを設立し、KEN THE 390、COMA-CHI、TARO SOUL、環ROYなど、数々の才能あるアーティストを輩出しました。

彼の音楽スタイルは、高速回転の頭脳とヒップホップへの深い愛に裏打ちされています。MCとしての実力も高く評価されており、「DMC」や「B BOY PARK」などのイベント、さらにはテレビ番組にも出演し、その名を広く知らしめました。

2010年、脳梗塞で倒れ、糖尿病も発覚。合併症により左目を失明するという困難に見舞われますが、不屈の精神で現場に復帰。トレードマークの眼帯は、彼の強さと個性を象徴するものとなりました。2014年からはMC漢率いる鎖グループ傘下のレーベルBLACK SWANの代表兼所属MCを務めます。

音楽活動以外にも、2015年にはギターレスファンクバンド「THE BASSONS」を結成。2017年にはオフィス北野に入社し、社会学者・宮台真司のゼミに参加するなど、活動の幅を広げていきます。2020年からは宮台真司と共に「100分de宮台」という動画配信をスタートさせ、社会問題についても積極的に発言しています。

2023年には、プチ鹿島と共に監督・主演を務めたドキュメンタリー映画『劇場版 センキョナンデス』を公開。観客動員1万人を超えるヒット作となりました。その後も『シン・ちむどんどん』を制作するなど、映画監督としても才能を発揮しています。

彼の音楽作品は多岐にわたり、ソロアルバム、EP、シングル、コンピレーション盤など、数多くの作品をリリースしています。また、書籍の執筆やテレビ、ウェブ番組への出演など、幅広い分野で活躍。

ダースレイダーは、その多彩な才能とユニークなキャラクターで、日本のヒップホップシーンを牽引するだけでなく、社会に対しても積極的に関わり続ける、唯一無二の存在です。彼の活動は、音楽ファンだけでなく、幅広い層の人々に刺激と感動を与え続けています。彼の今後の活動にも目が離せません。

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