チャバ・コロシ

コロシ・チャバ（Kőrösi Csaba）は、1958年にハンガリーのセゲドで生まれ、国際的な舞台で活躍する外交官です。彼は第77代国際連合総会議長を務め、その卓越したリーダーシップと外交手腕で国際社会に貢献しました。姓の「コロシ（Kőrösi）」は、日本語ではクールシ、ケーレシとも表記されます。

教育と初期のキャリア

コロシ氏は、ロシアのモスクワ国際関係大学を卒業後、イギリスのリーズ大学国際関係研究所、イスラエルのヘブライ大学トルーマン中東学研究所、アメリカのハーバード大学ケネディ・スクールでも学び、国際関係に関する深い知識と幅広い視野を培いました。

1983年にハンガリー外務省に入省し、外交官としてのキャリアをスタートさせました。ギリシャ、イスラエル、リビアなど複数の国に赴任し、国際的な外交経験を積みました。これらの経験は、後の彼の国連での活動に大きな影響を与えました。

国際連合での活動

コロシ氏は、2011年から2012年まで国際連合のハンガリー常駐代表と総会副議長を務めました。この間、彼は国際連合の様々な活動に積極的に参加し、そのリーダーシップと外交手腕を発揮しました。

2014年には、SDGs（持続可能な開発目標）に関するオープン・ワーキング・グループで、ケニアのマチャリア・カマウとともに共同議長を務めました。SDGsの策定において重要な役割を果たし、持続可能な開発に向けた国際的な取り組みを推進しました。

ハンガリーでの活動

ハンガリー国内では、国務副長官（安全保障政策、多国間外交、人権担当）や大統領府の環境サステナビリティ次官を歴任しました。環境問題にも深い関心を持ち、持続可能な社会の実現に向けて積極的に取り組んできました。

国際連合総会議長

2022年6月7日、コロシ・チャバ氏は第77代国際連合総会議長に選出されました。他の候補者がいなかったため、無投票当選となりました。同年9月13日には、モルディブのアブドッラ・シャーヒドから議長職を引き継ぎ、その職務を遂行しました。9月22日には、総会出席のためにニューヨークを訪れていた日本の外務大臣・林芳正と会談し、両国間の協力関係について意見を交換しました。

日本との関係

2023年2月には、日本の外務省の招聘により来日しました。滞在中、林外務大臣との会談や岸田文雄内閣総理大臣への表敬訪問を行いました。さらに、茨城県つくば市を訪れ、筑波宇宙センターなどを視察し、日本の科学技術の進歩に触れました。

受章歴

コロシ氏は、その功績が認められ、ハンガリー有功勲章を受章しています。また、ポーランド有功勲章、マルタ騎士団、ギリシャフェニックス勲章など、複数の国から勲章を授与されています。これらの勲章は、彼の国際社会における貢献を称えるものです。

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