チャールズ・カニング (初代カニング伯爵)

初代カニング伯爵チャールズ・ジョン・カニングの生涯と業績

チャールズ・ジョン・カニング（1812年12月14日 - 1862年6月17日）は、イギリスの著名な政治家であり貴族で、特に1856年から1862年の間にインド総督を務めたことで知られています。彼の父は首相を務めたジョージ・カニングであり、由緒正しい家族に生まれ育ちました。

早期の経歴

カニングはロンドンのブロンプトンに生まれ、イートン校を卒業後、オックスフォード大学のクライスト・チャーチで学びました。1836年にはウォーリック選挙区から保守党所属の庶民院議員に選出されましたが、母の死により爵位を継承し、その後貴族院に移籍しました。

1841年から1846年にかけてはサー・ロバート・ピール内閣で外務政務次官としての役割を果たし、その後もアバディーン伯爵内閣の郵政長官を務めるなど、政治家としてのキャリアを積んでいきました。彼は穀物法の廃止を巡る保守党の内部分裂においてピール派に所属していました。

インド総督としての任務

1856年2月、カニングはパーマストン子爵の推薦でインド総督に就任しました。彼の総督任期中には1857年から1858年にかけてインド大反乱が発生し、彼はその鎮圧に全力を注ぎました。特にデリーやラクナウなどの重要な都市での戦闘を指揮し、反乱軍に対する勝利を収めました。

反乱を制圧した後、カニングはインドの統治に関するさまざまな改革を実行しました。これにはインド軍内のイギリス人兵士の割合を増やすことや、藩王国に対して養子相続を認める政策の実施が含まれました。1848年に導入された「失権の原則」を廃止し、藩王に対する忠誠の見返りを提供することで、さらなる反乱を防ごうとしました。

婚姻とその後

カニングは1832年に初代ステュアート・ド・ロスシー男爵の娘シャーロットと結婚しましたが、彼らには子供が生まれませんでした。シャーロットは夫のインド総督在任中にマラリアに感染し、若くして亡くなりました。

その後、インドでの健康を害し帰国後、1862年にロンドンで亡くなるまで、彼は政治への影響力を保ち続けました。彼の死により、彼の爵位は廃絶されました。

栄典と評価

カニングはその功績により、インドでの反乱鎮圧の後にカニング伯爵位を与えられ、さまざまな勲章も受けています。1859年にはバス勲章ナイト・グランド・クロス、1861年にはインドの星勲章ナイト・グランド・コマンダー、1862年にはガーター勲章を授与されました。また、1846年には枢密顧問官に任じられています。

まとめ

初代カニング伯爵チャールズ・ジョン・カニングの生涯は、英印関係において重要な転換期を迎えた時代のものでした。彼の政策や改革は、インドがイギリスの植民地統治の下でどのように変化していったのかを物語っています。彼の業績や遺産は、今日に至るまで引き継がれ、インドの歴史に大きな影響を与えています。

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