チューダー・ロッジ

チューダー・ロッジ (Tudor Lodge)



チューダー・ロッジは、イギリスの男女混成フォーク・バンドで、1971年にトリオとしてデビューしました。彼らは解散と再結成を繰り返し、デュオ編成へと移行しました。このバンドは、フォーク音楽の粋を集めた独自のサウンドを持ち、長い年月を経てもなお多くのファンに親しまれています。

来歴


チューダー・ロッジは1968年にジョン・スタナードとロジャー・スティーヴンスのデュオとしてレディングでスタートしました。しかし1969年の終わりにロジャーが脱退し、その後リンドン・グリーンが加入します。1970年の夏には、アメリカ出身の女性シンガー、アン・ステュワートが加わり、トリオとしての活動が始まりました。

1971年には、ファーストアルバム「チューダー・ロッジ」をヴァーティゴレコードからリリースしました。このアルバムでは、ペンタングルのダニー・トンプソンやテリー・コックスといったゲストミュージシャンが参加し、豪華な内容となっています。曲自体のヒットには至りませんでしたが、独特の6面開きのジャケットが功を奏し、後に多数のレコードコレクターから注目を浴びることとなります。また、2000年にリリースされた日本盤CDでは、その変形ジャケットデザインが忠実に再現されました。

その後、アンが脱退し新たにリンダ・ピーターズが加入しましたが、1972年にはオランダツアーを行った後にリンダもバンドを去り、チューダー・ロッジは解散状態に陥ってしまいます。リンダはその後、フェアポート・コンヴェンションのリチャード・トンプソンと結婚し、リンダ・トンプソンとしてソロキャリアを築きました。

再結成は1980年にオリジナルメンバーで行われましたが、再びアンが脱退しリン・ホワイトランドが新たに加わります。しかし、1985年にリンドンがオーストラリアに移住したため、残ったジョンとリンはデュオとして活動を続けました。目立った活動はなかったものの、彼らはスタジオ録音やライブパフォーマンスを続け、1997年には26年ぶりのアルバム「Let's Talk」を発表しました。このアルバムには、リンドンの脱退前にレコーディングされた曲も収められています。さらに1998年には、過去のアウトテイクやライブ音源を集めたコンピレーションアルバム「イット・オール・カムズ・バック」をリリースしました。

1999年には、リン加入後の2作目となるオリジナルアルバム「ドリーム」を発表。制作には、現イット・バイツのジョン・ミッチェルが携わり、日本でも注目されました。同年には、初の日本公演も実現し、当時日本に住んでいたリンドンもゲスト参加しました。ジョンとリンはその後もミュージシャンとしての本業と並行して活動を継続しています。

メンバー



旧メンバー



ディスコグラフィ


  • - アルバム
- 『チューダー・ロッジ』 - Tudor Lodge（1971年）
- Let's Talk（1997年）
- 『イット・オール・カムズ・バック』 - It All Comes Back（1998年）
- 『ドリーム』 - Dream（1999年）
- 『ランナウェイ』 - Runaway（2003年）
- Avalon（2006年） ※イギリスのみのコンピレーションアルバム
- Unconditional（2006年）
- Stay（2013年）
- Spaces（2016年）

チューダー・ロッジは、数十年にわたるキャリアの中で、多くの名曲を生み出し続け、多世代にわたるファンを魅了してきたバンドです。彼らの音楽は、フォークミュージックの魅力を存分に味わわせてくれる存在であり続けています。

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