チューニング・メーター

チューニングメーターとは

チューニングメーターは、楽器の調律を支援する電子機器です。入力された音のピッチと、設定された基準音とのずれを視覚的に表示し、それに基づいて楽器の調律を行います。近年では、スマートフォンのアプリケーションとしても普及しており、従来のチューニングメーターと同様の機能に加え、メトロノーム機能など、様々な機能を持つものが登場しています。「チューナー」とも呼ばれますが、特に弦楽器の場合、糸巻きと混同される可能性があるため、注意が必要です。

音の入力方法

チューニングメーターへの音の入力には、主に以下の方法があります。

電気楽器の出力からの直接入力: エレキギターなどのピックアップからの出力を、ケーブルを介して直接チューニングメーターに入力します。
内蔵マイクによる入力: チューニングメーター本体に内蔵されたマイクで音を拾います。
コンタクトマイクによる入力: 楽器の振動を直接拾うコンタクトマイクを使用します。クリップ型で楽器に取り付けるタイプや、外付けのマイクをケーブルで接続するタイプがあります。

これらの方法で入力された音を分析し、基準音と比較することで、楽器の音程が正しいかどうかを判断します。多くの機種では、基準音を出力する機能も備えており、その音を聴きながら調律することも可能です。また、メトロノームなどの付加機能を持つ機種も多くあります。電気・電子楽器用のチューニングメーターには、信号経路の途中に割り込ませるための出力端子が付いているものもあります。

チューニングメーターの種類

チューニングメーターには、主に以下の3つの方式があります。

ストロボ式: 円周上に縞模様が描かれた円盤を一定速度で回転させ、ストロボスコープで照らします。音の周波数と円盤の回転数が一致すると、縞模様が静止して見え、ずれがあると縞模様がゆっくり回転して見えます。このずれをなくすことで、正確な音程が得られます。精度は高いですが、構造上大型になるため、主にスタジオや工場などで使用されます。
針式: 水晶振動子を基準とし、入力した音の振動周期とのずれを演算し、針やLED、液晶画面などに表示します。小型軽量化が容易で、個人用として広く普及しています。世界初の針式チューニングメーターは、1975年に京王技研工業（現コルグ）によって発売されました。
ブラウン管式: ブラウン管を用いて音のずれを表示する方式です。現在はほとんど見られません。

ギター・ベース用チューニングメーター

ギターやベース用のチューニングメーターには、楽器からの信号を入力するためのジャックが備わっており、出力端子が付いているものもあります。出力端子がある場合は、ケーブルで接続して調律を行います。出力端子がない場合は、内蔵マイクで音を拾いますが、感度が悪くなる場合があります。調律は、通常、開放弦を基準として行います。ギターとベースは同じチューニングメーターを使用できますが、楽器の種類や弦を切り替える必要があります。最近の製品では、入力された音に合わせて適切な弦を自動的に判断するオートモードが搭載されているものも多いです。また、半音下げチューニングやオープンチューニングにも対応できるよう、♭（半音下げ）と♯（半音上げ）を選択できる機能も一般的です。調律の状態は、アナログの針や液晶表示、LEDランプなどで示され、針が中央に来ると調律が合った状態となります。

クロマチックチューナー

ギターなどの特定の楽器だけでなく、12の半音すべてを調律できるチューニングメーターをクロマチックチューナーと呼びます。様々な楽器の調律や、ギターの変則チューニングに適しています。基準音の絶対音高（A=440Hzなど）を調整できる機能を持つ機種も多くあります。

日本国内の有力メーカー

コルグ
ボス（ローランド）
セイコー
ヤマハ

参考文献

（具体的な参考文献が提示されていません。）

関連項目

音叉
ピッチパイプ

外部リンク

（具体的な外部リンクが提示されていません。）

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