ディズニードル

ディズニードルとは

ディズニードルは、ウォルト・ディズニー・カンパニーが運営する施設内で使用されていた、地域通貨、企業通貨です。主にアメリカ合衆国内のディズニー施設（テーマパーク、クルーズライン、ディズニーストアなど）で使用できました。名称と単位はディズニーと米ドルに由来し、通貨記号は米ドルと同じ「$」です。

概要

ディズニードルは、日本の東京ディズニーリゾートにおけるギフトカードのような存在でした。米ドル紙幣とサイズ、形、デザインが似ていますが、紙幣にはミッキーマウス、ミニーマウス、ドナルドダックなどのディズニーキャラクターや、ディズニーランドやディズニーワールドのランドマークが描かれているのが特徴です。ディズニーリゾート内での商品の購入やサービスの利用に使用でき、米ドルとの交換も可能でした。

しかし、自動販売機では使用できず、お釣りは米ドルで支払われます。

ディズニードルには、ディズニーランド用の「Aシリーズ」とディズニーワールド用の「Dシリーズ」、ディズニーストア向けの「Tシリーズ」がありました。また、ディズニーの従業員向けに特別なインセンティブとして販売されることもありました。その希少性から、お土産として持ち帰ったり、コレクターが積極的に収集したりする対象となっていました。

2016年5月14日に紙幣の新規発行は中止されましたが、現在でも使用は可能です。

歴史

1987年5月5日、ディズニードルはディズニーランドで初めて使用されました。同年10月2日には、ウォルト・ディズニー・ワールドのエプコットセンターでも導入されました。

当初は1ドル紙幣と5ドル紙幣のみでしたが、1990年に10ドル紙幣が追加されました。1992年からはディズニーストアでも使用されるようになり、1993年にはミッキーマウスのスクリーンデビュー65周年を記念した特別な1ドル紙幣も発行されました。

2016年5月14日をもって、ディズニードルの新規発行は終了しました。

紙幣の種類

1987年5月5日から2016年5月14日までに、以下の額面とデザインの紙幣が発行されました。

1ドル紙幣

ミッキーマウス（1987〜1991年、1993〜2003年、2008〜2009年）
チキン・リトル（2005年）
ダンボ（2005年）
シンデレラ（2006年）
アリエル（2007年）
スカル（2007年、2011年）
ドラゴン（マレフィセント）（2013年）
クルエラ・ド・ヴィル（2013年）
アースラ（2013年）
フック船長（2013年）
スプラッシュ・マウンテン（2014年）

5ドル紙幣

グーフィー（1987〜1991年、2003年、2006年）
ミッキーマウス（2001年、2008年）
白雪姫（2002年）
ドナルドダック（2005年）
オーロラ姫（2007年）
デイジーダックとミニーマウス（2009年）
ビッグサンダー・マウンテン（2014年）

10ドル紙幣

ミニーマウス（1990〜1991年、1993〜1996年、1998年、2006年）
シンバ（1997年）
ドナルドダック（2000年、2003年）
ミッキーマウスとミニーマウス（2001年）
ティンカーベル（2002年）
スティッチ（2005年）
シンデレラ（2007年）
ミッキーマウス（2008年）
ドナルドダックとグーフィーとミッキーマウス（2009年）
スペース・マウンテン（2014年）

50ドル紙幣

* ミッキーマウス（2005年）

セキュリティ

ディズニードル紙幣には、先進国の通貨と同様の偽造防止機能が用いられています。マイクロ文字や光反射インクなどが使用されており、不正にコピーすることは困難です。また、光沢のある小さな点や、各紙幣固有のシリアル番号と文字が印刷されています。紙幣の表裏にはインプリントも印刷されており、偽造防止に力が入れられていました。

その他

ディズニードルの発行は終了しましたが、その希少価値から、現在もディズニーファンによる収集は積極的に行われています。また、ニュージーランドで発行されている記念硬貨には、ディズニーキャラクターが使用されているものがあり、こちらもコレクターに人気があります。

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