デジレ

映画『デジレ』：激動の時代を生き抜いた女性の物語

1954年に公開されたアメリカ映画『デジレ』（原題：Désirée）は、フランス革命からナポレオン戦争という激動の時代を背景に、一人の女性の数奇な運命を描いた歴史ロマンス作品です。主人公は、ナポレオン・ボナパルトの元婚約者であるデジレ・クラリー。彼女の生涯を、史実を基にドラマチックに描いています。日本ではテレビ放映時に『王妃デジレ』というタイトルで親しまれてきました。

あらすじ

物語は1794年のマルセイユから始まります。絹商人の娘であるデジレは、姉のジュリーがコルシカ出身のジョゼフ・ボナパルトと結婚したことがきっかけで、ジョゼフの弟ナポレオンに恋心を抱きます。ナポレオンを追いかけてパリへと出たデジレでしたが、そこでナポレオンが貴族の娘ジョゼフィーヌと結婚することを知り、深く失望します。絶望したデジレは自殺を図りますが、間一髪のところでスウェーデン人のベルナドット将軍に救われます。

その後、デジレはベルナドット将軍と結婚。時が流れ、ベルナドット将軍がスウェーデン国王カール14世ヨハンとして即位すると、デジレはスウェーデン王妃となります。しかし、王族たちからの冷遇に耐えかねてフランスへと戻ります。その頃、フランスではナポレオンが皇帝として君臨していました。しかし、ナポレオンの敗北と失脚が、デジレを再び歴史の舞台へと引き寄せていくことになります。彼女の人生は、愛と運命に翻弄されながらも、力強く生き抜いた女性の姿を映し出しています。

主要キャスト

• - ナポレオン・ボナパルト：マーロン・ブランド（日本語吹替：井川比佐志）

- 若き日のナポレオンを演じ、そのカリスマ性と野心を表現。

• - デジレ・クラリー：ジーン・シモンズ（日本語吹替：二階堂有希子）

- 主人公デジレを演じ、その複雑な感情を繊細に表現。

• - ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ：マール・オベロン（日本語吹替：香椎くに子）

- ナポレオンの妻、ジョゼフィーヌを演じ、その美しさと気品を表現。

• - ジャン＝バティスト・ジュール・ベルナドット（後のカール14世ヨハン）：マイケル・レニー（日本語吹替：新田昌玄）

- デジレの夫となるスウェーデンの将軍、後に国王となる。

その他キャスト：

• - ジョゼフ・ボナパルト：キャメロン・ミッチェル（日本語吹替：細井重之）
• - マリー・ジュリー：エリザベス・セラーズ
• - ポーリーヌ・ボナパルト：シャーロット・オースティン
• - マリア・レティツィア・ボナパルト：キャスリーン・ネスビット
• - オスカル：ニコラス・コスター
• - ヘートヴィヒ王妃：イーディス・エヴァンソン
• - テレーズ・カバリュス：キャロリン・ジョーンズ
• - ジョゼフ・フーシェ：サム・ギルマン
• - ルイ・ボナパルト：ラリー・クレイン
• - カロリーヌ・ボナパルト：ジュディ・レスター
• - ソフィア王妃：ドロシー・ニューマン
• - シャルル＝モーリス・ド・タレーラン＝ペリゴール：ジョン・ホイト
• - マリー・ルイーズ：ヴァイオレット・レンシング

日本語吹替：増山江威子、千葉耕市、稲葉まつ子

作品の魅力

『デジレ』は、豪華な衣装やセット、そしてマーロン・ブランドをはじめとする名優たちの演技が見どころです。また、激動の時代の中で、愛と権力、そして自身の運命に翻弄される女性の姿を描き出し、観る者の心を揺さぶります。歴史上の人物を題材にした作品ですが、現代にも通じる普遍的なテーマを扱い、多くの人々に感動を与えています。歴史ロマンス映画の傑作として、今もなお色褪せない魅力を持っています。

外部リンク

• - デジレ - allcinema
• - デジレ - KINENOTE
• - Désirée - オールムービー（英語）
• - Désirée - IMDb（英語）

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