トゥーズ・ミッシング

『トゥーズ・ミッシング』（Two's Missing）は、ザ・フーが1987年にアメリカでリリースしたコンピレーション・アルバムです。1985年に発表された『フーズ・ミッシング』の続編として企画され、前作同様に、アルバム未収録曲や貴重な未発表音源、ライブ録音などが収録されています。

収録内容

本作には、1964年から1971年までの期間に録音された14曲が収録されています。内訳はオリジナル曲が6曲、カバー曲が8曲です。特に注目すべきは、以下の楽曲です。

マイ・ワイフ（My Wife） (Live): アルバム『フーズ・ネクスト』収録曲のライブバージョン。1971年12月13日にサンフランシスコのシビック・オーディトリアムで録音されました。
ゴーイン・ダウン（Goin' Down） (Live): ドン・ニックスがプロデュースしたMolochの楽曲のカバー。フレディ・キングやジェフ・ベック・グループも取り上げたことで知られています。
モータリング（Motoring）: マーサ&ザ・ヴァンデラスの楽曲のカバー。オリジナルと同じく1965年4月に録音されました。

これらの楽曲は、いずれも本作で初めて発表されました。

その他の注目曲

ドッグス（Dogs）: 1968年にシングルとして発表された楽曲。
ウォーター（Water）: シングル『5:15』のB面に収録された楽曲。
ドッグス・パート2（Dogs Part 2）: シングル『ピンボールの魔術師』のB面収録曲。
ワスプマン（Waspman）: シングル『奴らに伝えろ』のB面収録曲。
サークルズ（Circles）(Revised version): 1966年に録音された「サークルズ」の別バージョン。
ヒート・ウェイヴ（Heat Wave）(Original version): セカンド・アルバムにも収録された同曲のオリジナルバージョン。
アイム・ア・マン（I'm a Man）: ボ・ディドリーの楽曲のカバー。イギリスではデビュー・アルバムに収録されました。
ダディー・ローリング・ストーン（Daddy Rolling Stone）: オーティス・ブラックウェルの楽曲のカバー。ニッキー・ホプキンスがピアノで参加しています。
ラスト・タイム（The Last Time）(Mono) / アンダー・マイ・サム（Under My Thumb）(Mono): ローリング・ストーンズの楽曲のカバー。ミック・ジャガーとキース・リチャーズの救援を目的として録音されました。
ボールド・ヘデッド・ウーマン（Bold Headed Woman）(Mono): ブルースのカバー。シングル『アイ・キャント・エクスプレイン』のB面に収録されました。

参加ミュージシャン

ロジャー・ダルトリー（Roger Daltrey） – ヴォーカル
ピート・タウンゼント（Pete Townshend） – ギター、キーボード、ヴォーカル、ベース・ギター
ジョン・エントウィッスル（John Entwistle） – ベース・ギター、金管楽器、ヴォーカル
キース・ムーン（Keith Moon） – ドラムス、ヴォーカル
ニッキー・ホプキンス（Nicky Hopkins） – ピアノ

『トゥーズ・ミッシング』は、ザ・フーの音楽的な魅力を再発見できる、貴重なコレクションです。彼らのファンはもちろん、ロック音楽ファンにとっても必聴のアルバムと言えるでしょう。

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