トム・ゴードン

トーマス・ゴードンのキャリア

トーマス・ゴードン（Thomas Gordon）は、1967年にアメリカのフロリダ州セブリングで生まれたプロ野球選手で、主に投手として活躍しました。右投右打で、彼のニックネームはアメリカの漫画「フラッシュ・ゴードン」に由来する「フラッシュ」です。ゴードンには野球選手としての才能を引き継いだ2人の息子がいます。長男のディー・ゴードンは、盗塁王を3度獲得した選手であり、次男のニック・ゴードンはミネソタ・ツインズに所属しています。

プロ入りからの成績

彼は1986年のMLBドラフトでカンザスシティ・ロイヤルズに6巡目（全体157位）で指名を受け、プロ野球選手としての道を歩み始めました。1988年にはメジャーデビューを果たし、初年度は5試合の登板で18奪三振と素晴らしいスタートを切りました。しかし、その後の1989年には先発とリリーフを兼任し、17勝を挙げる活躍を見せました。1995年まではロイヤルズに所属し、投手としての能力を磨き続けました。

ボストン・レッドソックス時代

1996年からはボストン・レッドソックスに移籍します。その年、ゴードンは34試合に先発し、215.2イニングを投げましたが、自責点134はリーグワーストとなる不運な年でした。1997年からはクローザーとしての役割に転身し、8月20日にセーブを記録し始めます。1998年にはオールスターに初選出され、46セーブを達成し、最多セーブのタイトルも獲得しました。特に、42試合連続セーブのメジャー記録を更新し、その後も54まで伸ばしました。

故障と復活

1999年には肘の故障に悩まされ、シーズンを通して21試合の登板にとどまりました。その後、トミー・ジョン手術を受け、2000年は1試合も登板せずに終わります。ゴードンは次にシカゴ・カブスに移籍し、ここでの成績は振るわなかったものの、2003年にシカゴ・ホワイトソックスに加入した際に復活を遂げます。

2003年7月12日、彼は史上14人目となる「100勝・100セーブ」を達成しました。この記録は非常に特別で、彼のキャリアを一層輝かせるものとなりました。その後、2004年にはニューヨーク・ヤンキースに移籍し、自己最高の80試合に登板する活躍を見せました。

フィラデルフィア・フィリーズと最終年

2005年には77試合に登板しながらも、翌年には右肩の痛みから故障者リストに入ることが多かったです。2008年にはMLB史上初となる「100勝・100セーブ・100ホールド」を達成し、彼の名はさらに広まりました。2009年にはアリゾナ・ダイヤモンドバックスと契約しますが、故障に悩まされ、その年の8月には解雇されました。

最後に

トーマス・ゴードンの野球選手としてのキャリアはいくつもの成功と同時に、数多くの挫折に彩られたものでした。彼の記録は今も多くの選手に影響を与えており、親子三代でメジャーリーグに名を刻むことができた選手の一人と言えるでしょう。

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