トヨタ・スプリンターシエロ

スプリンターシエロ（初代 AE9型：1987年-1991年）

スプリンターシエロは、トヨタ自動車が製造・販売していた5ドアハッチバックセダンです。E80系スプリンター5ドアセダン（リフトバック）の後継車種として、E90系（6代目）スプリンターの5ドアモデルにあたります。生産は豊田自動織機が担当し、トヨタオート店（現ネッツ店）で販売されていました。

概要

先代E80系の5ドア・リフトバックは、機能性を重視した角ばったデザインでしたが、市場の反応は芳しくありませんでした。その反省から、スプリンターシエロではスタイリングを重視し、より魅力的なデザインを目指しました。欧州ではカローラ5ドア、オーストラリアではカローラセカ、北米ではジオ・プリズムハッチバックとして販売されました。

グレード

グレード構成は、1500L、1500G（後期型は1500Gサルーンに統合）、1500Xi（後期型はXsに変更）、1600GTの4種類です。エンジンはすべて4気筒DOHC16バルブのガソリンエンジンを搭載しています。

1500L（前期型）: 5A-F型エンジン
1500G（前期型）: 5A-F型エンジン
1500Xi（前期型）: 5A-FE型エンジン
1500L（後期型）: 5A-FE型エンジン
1500Gサルーン（後期型）: 5A-FE型エンジン
1500Xs（後期型）: 5A-FHE型エンジン
1600GT（前期型）: 無鉛レギュラーガソリン仕様の4A-GE型エンジン
1600GT（後期型）: 無鉛プレミアムガソリン仕様の4A-GE型エンジン

歴史

1987年5月: デビュー。「シエロ、その名は遥かなる天空を意味する。」というキャッチコピーで登場。
1988年5月: 1500Gをベースに、パワーウインドーとドアキー連動集中ドアロックを標準装備した1500Gサルーンを追加。
1989年5月: マイナーチェンジを実施。G、Xiグレードを廃止し、全車EFI化。5A-FHE型エンジン搭載のXSを追加。外観では、バンパーの大型化、フロントノーズ形状のスラント化、フロントグリルのデザイン変更（メッシュタイプから横桟タイプへ）、CIELOエンブレムのグリル中央への移動などが行われました。ヘッドランプはフォグランプ内蔵型へ変更。フロントパワーウインドウスイッチはドアトリム垂直面からドアアームレストへ移設。「センスが香る人のニューセダン。」というキャッチコピーが用いられました。
1991年5月: カローラ及びスプリンター系の7代目へのフルモデルチェンジに伴い、生産を終了。在庫対応分のみの販売となりました。
1991年6月: 在庫対応分が完売し、販売終了。一代限りでモデル廃止となりました。これにより、トヨタオート店（現ネッツ店）のE系5ドアハッチバックは、2001年1月にアレックスが登場するまでラインナップから姿を消しました。

車名の由来

「シエロ」はスペイン語で「天空」を意味します。発売当初のキャッチコピーにもこの言葉が用いられていました。なお、韓国GM（旧:大宇自動車）が生産していた「大宇・シエロ」とは無関係です。

関連項目

トヨタ自動車
トヨタ・スプリンター
トヨタ・アレックス

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