トヨタ車体

トヨタ車体株式会社について

トヨタ車体株式会社は、トヨタ自動車の完全子会社であり、ミニバン、商用車、SUVを中心に製造する自動車メーカーです。トヨタグループの一員として「TY」の略称で知られています。本社は愛知県刈谷市に位置し、同敷地内には富士松工場があります。

概要

1945年、トラックボディの専門メーカーとしてトヨタ自動車工業（当時）から分離独立し、発足しました。2004年には、同じくトヨタ系列であったアラコ株式会社の車両組立事業と統合し、現在の体制となりました。2012年からはトヨタ自動車の完全子会社となり、トヨタ車のミニバン、商用車、SUV、マイクロバスなどの企画、開発、生産を一貫して手掛ける完成車メーカーとしての地位を確立しています。

また、福祉車両（ウェルキャブ）や特装車、超小型電気自動車（EV）、燃料電池自動車「MIRAI」向け燃料電池スタック部品の開発・生産も行っています。特に、アラコから引き継いだ超小型EV「コムス」は、トヨタ車体独自のブランドとして展開されています。

沿革

• - 1945年：トヨタ自動車工業から刈谷工場が分離独立し、トヨタ車体工業株式会社として発足。
• - 1947年：荒川鈑金工業株式会社（後のアラコ）が設立。
• - 1953年：現在のトヨタ車体株式会社に商号変更。
• - 1964年：富士松工場操業開始。
• - 2004年：アラコ株式会社の車両事業と統合。
• - 2012年：トヨタ自動車の完全子会社となる。

主な事業内容

• - ミニバン、商用車、SUVの製造
• - 福祉車両（ウェルキャブ）の製造
• - 特装車の製造
• - 超小型電気自動車（EV）の開発・製造
• - 燃料電池自動車「MIRAI」向け燃料電池スタック部品の開発・生産

生産拠点

• - 本社・富士松工場（愛知県刈谷市）：ヴォクシー、ノア、ランドクルーザー（70系ピックアップ）、スズキ・ランディ（ノアのOEM車種）などを生産。
• - いなべ工場（三重県いなべ市）：アルファード、ヴェルファイア、レクサス・LM、ハイエース（バン・DX）、マツダ・ボンゴブローニイ（ハイエースのOEM車種）などを生産。
• - 吉原工場（愛知県豊田市）：レクサス・LX、ランドクルーザー（300系）、ランドクルーザー（70系バン）などを生産。
• - 刈谷工場（愛知県刈谷市）：コムス（超小型電気自動車）、ウェルキャブ（福祉車両）などを生産。

歴代社長

トヨタ車体は、創業以来、多くのリーダーによって牽引されてきました。初代社長の豊田喜一郎氏から始まり、豊田平吉氏、立松巌氏、堤穎雄氏、尾藤三郎氏、飯島彰氏、久保地理介氏、水嶋敏夫氏、網岡卓二氏、岩瀬隆広氏、増井敬二氏を経て、現在は松尾勝博氏が社長を務めています。

ダカールラリーへの挑戦

トヨタ車体は、旧アラコ時代から継続してダカールラリーに参戦しており、「Team Land Cruiser TOYOTA AUTO BODY」（TLC）としてランドクルーザーで挑戦を続けています。市販車部門ディーゼルクラスでは、2005年から2011年、2014年から2019年にそれぞれ6連覇を達成しています。

企業スポーツ活動

• - クインシーズ刈谷（女子バレーボール部、SVリーグ所属）
• - トヨタ車体BRAVE KINGS（男子ハンドボール部、日本ハンドボールリーグ所属）

その他の活動

トヨタ車体は、自動車製造だけでなく、環境技術の開発や地域社会への貢献にも力を入れています。特に、ケナフの研究は、旧アラコから引き継がれ、環境に優しい素材の開発に貢献しています。

関連文献

トヨタ車体の歴史をまとめた文献も発行されており、企業の歩みを深く知ることができます。

• - 『トヨタ車体20年史』
• - 『トヨタ車体30年史』
• - 『トヨタ車体40年史』
• - 『モノづくりの真髄を求めて　-トヨタ車体50年史-』

トヨタ車体は、自動車メーカーとしてだけでなく、技術開発やスポーツ振興など、多岐にわたる分野で社会に貢献している企業です。

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