ドリーム志賀号

ドリーム志賀号とは

ドリーム志賀号は、かつて運行されていた夜行高速バスの路線で、長野県と東京都の間を結んでいました。この路線は、長野県の志賀高原や長野駅から、東京都の新宿駅や東京駅まで、中央自動車道を経由して運行されていました。

路線概説

長野電鉄（現在の長電バス）は、1980年代から観光シーズンに志賀高原や湯田中から東京への直通バスを運行していました。1992年4月27日、この路線が定期便の夜行高速バス「ドリーム志賀号」として正式に運行を開始しました。定期路線化にあたっては、JRバスグループが参入し、長野電鉄とJRバス関東の共同運行となりました。

同じ1992年には、京王帝都電鉄（現在の京王電鉄バスグループ）と川中島バス（現在のアルピコ交通長野支社）が共同で、新宿～長野間の昼行高速バス「中央高速バス長野線」を運行開始しました。この中央高速バスは新宿駅西口の新宿高速バスターミナルを発着していました。

当時、「ドリーム志賀号」の片道運賃は5400円で、中央高速バスの4500円よりも高額であったため、二重運賃として話題になりました。現在では同じ区間でも運賃が異なる路線は珍しくありませんが、当時は異例のことでした。

中央高速バスは当初、中央自動車道を経由していましたが、1997年に経路を関越自動車道・上信越自動車道経由に変更し、増便されました。

「ドリーム志賀号」は、通常時の乗車率はそれほど高くありませんでしたが、冬季にはスキー客が増加するため、続行便が多く設定されていました。

1997年10月1日、北陸新幹線（当時は長野新幹線）が東京 - 長野間で開業しました。東京発長野行きの最終列車が22時発に設定されたため、23時30分に東京駅を出発する「ドリーム志賀号」は、新幹線が既に長野駅に到着している状況となり、利用者が大幅に減少しました。そのため、1999年3月31日の運行を最後に廃止されました。

その後、2007年9月7日には、JRバス関東主催のバスツアーで「ドリーム志賀号」がリバイバル運行されました。参加者は、新宿駅新南口から湯田中間を往路のみ乗車しました。新宿駅の案内表示には「【リバイバル】ドリーム志賀 長野・湯田中」と表示されました。実際の出発は9月8日0時30分頃でした。

「ドリーム志賀号」廃止後の2010年8月12日からは、中央高速バス長野線に下り便のみ夜行便が設定され、東京と長野駅を結ぶ夜行高速バスが11年半ぶりに復活しました。

さらに、2012年2月1日には、成田空港交通と川中島バスが共同で運行を開始した「千葉・東京ディズニーリゾート～松本・長野線」が、東京都内の京成上野駅や浅草雷門にも停車するようになり、東京と長野駅を結ぶ夜行高速バスは、往復で実質的に復活しました。

歴史

1992年4月27日 - 運行開始。
1999年3月31日 - 廃止。
2007年9月7日 - JRバス関東主催のバスツアーで、新宿～湯田中間でリバイバル運行（実際は8日に出発）。
2023年6月2日 - ドリーム志賀号30周年+1記念として、東京駅〜湯田中駅間でリバイバル運行。

運行概要

運行会社

JRバス関東
長野電鉄（現：長電バス）

経路

東京駅八重洲南口～新宿駅新南口～（中央自動車道）～（長野自動車道）～長野駅前～権堂～須坂駅～小布施～信州中野駅～湯田中駅

運行キロ程は332.6キロで、ドリームなごや号（355.9キロ）よりも短く、2005年12月22日にドリーム静岡・浜松号（253.6キロ）が運行開始するまでは、ドリーム号の中で最も短い路線でした。

使用車両

基本的には、4列シート36人乗りのスーパーハイデッカーが使用されていました。

脚注

関連項目

志賀高原
新宿駅のバス乗り場#新宿駅JR高速バスターミナル
東京駅のバス乗り場#八重洲南口
スパライナー草津号 - ドリーム志賀号の長野自動車道区間の免許を活用して運行していた。
東京 - 長野線 - 現在も運行を続けている昼行高速バス路線（一覧）。
中央高速バス
京王電鉄バス
川中島バス・アルピコ交通

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