ナショナル・ゴールデン・スペシャル・シリーズ

ナショナル・ゴールデン・スペシャル・シリーズ

『ナショナル・ゴールデン・スペシャル・シリーズ』は、1968年4月22日から同年5月20日までTBS系列の『ナショナル劇場』で放送された単発テレビドラマシリーズです。本シリーズは全5回から成り、各回独立したストーリーが展開されました。『ナショナル劇場』としては唯一の単発シリーズであり、さらにこの作品からはドラマにおけるカラー放送が始まりました。これにより、視聴者は鮮やかな映像で物語を楽しむことができました。

各回の詳細

パパの青春 (4月22日放送)

本作は、原作中野実の作品であり、脚本を松山善三が担当し、鈴木英夫が監督を務めました。出演者には中村竹弥、星由里子、黒沢年男、前田美波里、飯田蝶子、沢村貞子、扇千景、人見明などが揃い、家庭や青春をテーマにした心温まる物語が描かれました。

かげろう (4月29日放送)

『かげろう』は長谷川一夫、浅丘ルリ子、淡島千景などの著名な俳優が出演し、演出は山本和夫が担当しました。このエピソードは、人間関係の複雑さを描く内容となっており、視聴者の心に深く残る印象を与えました。

青春をわれらに (5月6日放送)

この回では、かつて人気を博した『七人の孫』のキャストが再集結しました。森繁久彌、大坂志郎、加藤治子、藤間紫、松山英太郎などが出演し、原作に源氏鶏太、脚本は松木ひろし、演出は橋本信也が担当しました。青春時代の思い出や、成長の葛藤をテーマにしたストーリーが展開されました。

金婚式 (5月13日放送)

本作は、松竹新喜劇の出演者によって構成され、渋谷天外が脚本・演出を担当しました。渋谷天外、藤山寛美、藤純子、清川虹子などが名を連ねたこの回は、特にユーモアに富みながらも感動的なエピソードとなっています。家庭の価値や愛情の絆を再確認させる内容です。

はーただいま (5月20日放送)

最終回には吉永小百合、石坂浩二、梓英子、山口崇らが出演し、脚本を井手俊郎が担当しました。このエピソードでは、家族や帰省といったテーマが描かれ、視聴者に強いメッセージを送る内容となっていました。吉永小百合の存在が特に際立っており、多くのファンに愛される作品となりました。

まとめ

『ナショナル・ゴールデン・スペシャル・シリーズ』は、1968年という時代において、テレビドラマがカラー放送を取り入れ始めた重要な節目となる作品でした。全5回それぞれが異なる魅力を持ち、視聴者に多彩なエンターテインメントを提供しました。演技、脚本、演出が高く評価され、今もなお多くの人々の記憶に残るシリーズとなっています。

もう一度検索