ニキータ・クリーロフ

ニキータ・クリーロフは、1992年3月7日生まれのウクライナ人総合格闘家です。ドネツィク州ドネツィク出身で、現在はロシア・モスクワを拠点に活動しています。バーリトゥードMMAアカデミー/YKプロモーションに所属し、UFC世界ライトヘビー級ランキングでは8位にランクインしています（2024年5月時点）。

幼少期から父親の影響で極真空手を始め、10歳で格闘技の世界に足を踏み入れました。2012年に総合格闘技デビューを果たし、その才能を開花させていきます。

UFCでの挑戦

2013年8月31日、クリーロフはUFCに初参戦し、ソア・パラレイと対戦しましたが、3ラウンドTKO負けを喫しました。その後、ライトヘビー級に転向し、2014年3月15日にはオヴィンス・サンプルーと対戦しましたが、ヴォンフルーチョークで1ラウンドテクニカル一本負けを喫しました。2016年12月10日には、ミシャ・サークノフにギロチンチョークで1ラウンド一本負けと、UFCでの序盤は苦戦が続きました。2017年2月、UFCで6勝3敗の戦績を残し、フリーエージェントとなりました。

Fight Nights Globalでの活躍

UFCを離れたクリーロフは、2017年6月2日にFight Nights Globalに初参戦し、ステファン・ベカヴァッチを相手に1ラウンドギロチンチョークで一本勝ちを収めました。同年10月13日には、元Bellator世界ライトヘビー級王者であるエマニュエル・ニュートンを1ラウンドKOで破り、その実力を示しました。2018年5月19日には、ファビオ・マルドナドとのFNGライトヘビー級タイトルマッチに臨み、2ラウンドKO勝利で王座を獲得しました。

UFC復帰後の進化

2018年9月15日、クリーロフはUFCに復帰し、ヤン・ブラホヴィッチと対戦しましたが、肩固めで2ラウンド一本負け。しかし、2019年4月13日には、かつて敗れたオヴィンス・サンプルーにリベンジを果たし、2ラウンドリアネイキドチョークで勝利しました。その後、グローバー・テイシェイラとの試合では判定負けを喫しましたが、ジョニー・ウォーカー戦では判定勝利を収めました。

しかし、マゴメド・アンカラエフ、ポール・クレイグとの試合では判定負け、一本負けと苦戦しました。2022年7月23日、アレクサンダー・グスタフソンとの試合では、打撃で圧倒し、1ラウンドKO勝利でパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを獲得しました。2022年10月22日には、ヴォルカン・オーズデミアに判定勝ち、2023年3月11日にはライアン・スパンに1ラウンド三角絞めで勝利するなど、その勢いを増しています。

ファイティングスタイルと人物

クリーロフは、極真空手仕込みの打撃力と、グラップリング技術を組み合わせたオールラウンドなファイターです。以前は、自身が尊敬するギャング「アル・カポネ」のニックネームで呼ばれていましたが、地元の鉱山労働者への敬意から「ザ・マイナー」（The Miner、鉱山労働者）にニックネームを変更しました。その背景には、故郷ドネツィクへの深い愛着があります。

戦績と獲得タイトル

クリーロフは、GFC 2ヘビー級トーナメントで優勝（2013年）を果たし、Fight Nightsライトヘビー級王座（2018年）を獲得しました。また、UFCではパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを1回受賞しています。さらに、極真空手、近接格闘術、グラップリングのスポーツマスターの称号も保持しています。

まとめ

ニキータ・クリーロフは、そのアグレッシブなファイトスタイルと、常に進化を続ける姿勢で、総合格闘技界で存在感を放っています。UFCライトヘビー級戦線での今後の活躍が期待される注目のファイターです。

関連項目

男子総合格闘家一覧
UFC選手一覧

外部リンク

UFC 選手データ
MMAjunkie 選手データ
* ニキータ・クリーロフの戦績 - SHERDOG（英語）

もう一度検索