ニセ「左翼」暴力集団

ニセ「左翼」暴力集団とは

「ニセ『左翼』暴力集団」とは、日本共産党が使用する独自の用語であり、1955年の日本共産党第6回全国協議会（6全協）における51年綱領からの転換に反発し、暴力革命路線を継続した新左翼党派を指します。この用語は、日本共産党とその支持者によって用いられます。

概要

コミンテルン系の共産党は、ソ連と対立する共産主義者を「トロツキスト」などの用語で批判していました。日本共産党も同様に、対立する共産主義者を「トロツキスト」と呼んでいました。スターリン批判以降、「トロツキー」への批判が弱まると、1980年代後半から日本共産党は新左翼に対して「ニセ『左翼』暴力集団」という表現を使用するようになりました。

1950年代、日本共産党は旧ソ連の干渉により分裂し、暴力革命唯一論を掲げました。しかし、過激な活動は国民の信頼を失い、選挙での大敗を招きました。その後、党は路線を転換しましたが、暴力革命路線を継続する人々が離脱し、新左翼となりました。

1980年代以降、日本共産党は中核派や革マル派などの新左翼党派に対し、「ニセ『左翼』暴力集団」という用語を使用するようになりました。日本共産党は、これらの集団が「共産主義」を偽装し、日本共産党に打撃を与える目的で活動していると主張しています。

歴史

1950年代の日本共産党内部の対立において、「所感派」と「国際派」が互いを「トロツキスト」と非難していました。所感派が主導権を握り、暴力革命路線を決定しましたが、これは世論の支持を失い、選挙での敗北につながりました。1955年、日本共産党は武装闘争方針を放棄しましたが、これに反発する人々は新左翼となりました。

1980年代、日本共産党は不破哲三の著作でトロツキーの功績を一部認めるようになったため、新左翼党派を指す用語を「トロツキスト暴力集団」から「ニセ『左翼』暴力集団」に変更しました。現在でも暴力的な活動を行っている中核派、革マル派、革労協各派などを「ニセ『左翼』暴力集団」と呼び、暴力を放棄した第四インターナショナル統一書記局系各派を「ニセ『左翼』集団」としています。

類似用語

日本共産党は、「反党脱党者」、「反共市民主義」など、様々な類似用語を用いてきました。一方、新左翼側も「反革命日共」、「スターリニスト日共」などの蔑称を用いています。

新左翼側の対応

日本共産党から「ニセモノ」とされている新左翼党派の日本共産党への態度は様々です。中核派や革マル派は対決姿勢をとり、第四インターナショナルは日本共産党への投票を呼びかけることがあります。日本共産党への接近を試みた党派もありますが、「赤旗」で批判されています。

日本共産党と新左翼勢力は、敵対関係が続いており、互いに非難しあっています。

関連項目

日本の新左翼
極左暴力集団
行動する保守・右派系市民グループ
パヨク
* えせ同和行為

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