ニセコ新見温泉

ニセコ新見温泉は、北海道磯谷郡蘭越町に位置していた温泉地です。目国内岳の中腹という豊かな自然に囲まれた場所に、かつては2軒のホテルが存在し、日帰り入浴も可能で、源泉掛け流しの湯と混浴露天風呂が楽しめる場所として親しまれていました。

泉質

泉質は、含石膏 - 弱食塩泉と石膏泉の2種類が存在していました。
含石膏 - 弱食塩泉
源泉温度 64.4℃
pH 7.4
湧出量 225L/min（自然湧出）
石膏泉
源泉温度 65.2℃
pH 7.4
湧出量 75L/min（自然湧出）

どちらの泉質も無色透明で、飲泉も可能でした。

歴史

新見温泉の歴史は、1908年（明治41年）4月21日に新見直太郎によって発見されたことから始まります。温泉の名前は、この発見者の苗字に由来しています。

1954年（昭和29年）には、旅館の横に新館が完成し、規模を拡大しました。
1958年（昭和33年）11月1日には、厚生省告示第327号により、ニセコ温泉郷の一部として国民保養温泉地に指定され、その効能が認められました。
1960年（昭和35年）には、新見直太郎の2人の息子に本館（後のホテル新見本館）と新館（後の新見温泉ホテル）の経営権がそれぞれ移譲され、別々の道を歩むことになります。
2016年（平成28年）3月26日に新見本館、3月31日に新見温泉ホテルが相次いで廃業し、温泉地としての灯が消えかけました。
同年10月には、札幌市内でオフィスビルの賃貸業を営む敷島屋が新見温泉を取得し、新たな展開が期待されました。
2017年（平成29年）1月7日には、札幌観光バスの子会社であるクールスターが運営者となり、外国人旅行者向けのツアーを扱う形で再開業を果たしました。しかし、同年6月30日には建物老朽化のため再度休業となり、閉鎖されました。

その後、改修工事が行われることはなく、建物は2018年（平成30年）頃に一部倒壊し、放置された後、2020年（令和2年）頃には解体されてしまいました。

アクセス

かつて新見温泉へアクセスするには、函館本線蘭越駅からタクシーで約15分でした。しかし、現在は温泉施設が解体されているため、訪れることはできません。

新見温泉は、その短い歴史の中で、多くの人々に癒しを提供し、愛された温泉地でした。しかし、建物の老朽化や経営状況の変化により、閉鎖という結末を迎えてしまいました。現在、その跡地を訪れることはできませんが、その名はニセコ温泉郷の歴史の一部として語り継がれています。

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関連項目

日本の温泉地一覧
ニセコ温泉郷

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