ニホンピローエース

ニホンピローエースの生涯

ニホンピローエースは、1960年代の日本競馬界で名を馳せた競走馬である。彼の特徴的な栗毛の被毛と逃げるスタイルは、多くの競馬ファンの記憶に鮮明に刻まれている。全レースにおいて田所稔が騎乗し、彼とのコンビは高いパフォーマンスを発揮した。

経歴

現役時代のスタート

ニホンピローエースは、1963年3月25日に北海道浦河町の辻牧場で生まれ、その後日本ピローブロック製造のオーナー・小林保の所有馬となった。1965年に京都競馬場の小川佐助厩舎へ入厩し、彼の競走馬としてのキャリアが始まった。

初出走となったのは1965年10月23日の京都競馬場で、3歳新馬戦（芝 1,100m）に出走。ここで彼は1分5秒06というレコードタイムで圧勝し、周囲を驚かせた。続く条件特別戦でも再びリュウファーロスを相手に勝利を収め、名を高めていった。そして、阪神競馬場で行われた重賞競走・阪神3歳ステークス（芝 1,600m）では、さらに上のレベルの競走へと挑戦し、見事に重賞初制覇を果たした。この勝利の結果、彼は1965年度の啓衆社賞最優秀3歳牡馬に選出されることになった。

クラシックレースへの挑戦

1966年、4歳に成長すると、平場のオープン競走で勝利を重ね、クラシックレースへの期待が高まった。特に、弥生賞（東京競馬場、芝 1,600m）では1番人気に支持されるも、タマシユウホウに先着され2着となった。スプリングステークス（中山競馬場、芝 1,800m）では4着と残念な結果に終わったが、皐月賞（中山 芝 2,000m）では彼の実力が証明され、見事に1着となりタイトルを獲得した。

その後のNHK杯、東京優駿では期待に応えられず5着、20着と敗北し、秋の競走でも振るわずに17着となった。

5歳からの競走

1967年、5歳となったニホンピローエースは、平場オープン競走での2勝を挙げ、阪急杯（阪神競馬場、芝 1,900m）でレコード勝ちを果たし、再び重賞勝利を手に入れる。その後も鳴尾記念で2着に食い込むなど、好調な時期が続いたが、8月には函館記念を直前で出走取消しとし、その後は長期休養を余儀なくされる。

引退と最後のレース

現役生活の最後となった1968年、ニホンピローエースは平場オープン競走で活躍し、天皇賞（春）（京都）では好位からのレースを展開したものの、結果は4着とし、これが彼の現役最後のレースとなった。彼の成績は、1,600m以下のレースで6戦5勝と、中距離競走に特に強い馬であった。

種牡馬としての活動

現役引退後、ニホンピローエースは種牡馬としての人生を歩む。しかし、内国産馬が冷遇される時代背景の中で、その成績は期待されたほどではなく、幾度か供用地が変更されながら静内から様似、門別、弟子屈と渡り歩いた。1982年6月10日、弟子屈の鈴木芳次牧場で彼は亡くなったが、その死因は不明であった。彼の産駒の中にはスズホープ（1979年関屋記念1着）など、後に活躍した名馬もおり、その血脈は今なお競馬界に影響を与え続けている。

競走成績と血統

競走成績や血統は、netkeiba.comやJBISサーチに詳しい情報が掲載されている。ニホンピローエースの勲歴は、多くの競馬ファンに愛され続けており、彼の存在は日本競馬における重要な一部として記憶されている。

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