ニュージャパンキックボクシング連盟

ニュージャパンキックボクシング連盟、略称NJKFは、1996年に設立された日本の主要なキックボクシングプロモーションの一つです。現在の理事長は坂上顕二氏が務めています。

団体の起源は、1996年9月に当時の全日本キックボクシング連盟から、理事長であった藤田眞氏とそれに賛同する所属ジムの過半数が離脱したことに始まります。藤田氏を初代理事長として、新たな団体として結成されたのがNJKFです。旗揚げ戦は、設立から間もない1996年10月6日に東京ベイNKホールにて開催されました。

設立初期には、世界レベルの選手との交流を目指した企画が持ち上がります。1999年には、当時ルンピニーのジュニアウェルター級王者であったムラッド・サリ選手の招聘を計画。当時のNJKF王者、青葉繁選手との対戦が企画されましたが、残念ながら実現には至りませんでした。翌2000年には、日本キックボクシング連盟（JKF）と共同でウェルター級の選手4名による総当たりリーグ戦を開催。NJKFからは青葉選手の他、松浦信次選手、大谷浩二選手が、JKFからは小野瀬邦英選手が出場しました。このリーグ戦で小野瀬選手は全勝の成績を収めましたが、優勝者とサリ選手の対戦は、この時も実現しませんでした。なお、サリ選手は同年の11月にはK-1のリングで魔裟斗選手と対戦し、魔裟斗選手がKO勝利を収めています。

2001年1月29日に行われた興行では、キック・ユニオン、アジア太平洋キックボクシング連盟、そして日本キックボクシング連盟との連携強化を発表。これら4団体によって、同年7月8日には日本キックボクシング（NKB）の設立が発表されました。NJKFは設立以降、NKBにおいて中心的な役割を担っていましたが、2004年12月には運営方針の違いから離脱することとなります。

NKB離脱後、団体は独自のイベント開催に注力します。2006年7月22日、9月24日、11月23日と3ヶ月にわたり、トーナメント戦「真王杯」が開催されました。55kg以下と60kg以下の契約体重で、それぞれ8名の選手が出場。このトーナメントには、NJKF所属選手に加え、全日本キックボクシング連盟、マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟、J-NETWORKといった他団体の有力選手も多数参加し、大きな注目を集めました。同年12月23日には、設立から団体を率いてきた藤田眞氏が理事長職を退いています。

団体の規模拡大に伴い、新たな階級も設立されます。2008年2月にはスーパーフェザー級が、7月にはスーパーウェルター級が新設されることが発表され、初代王座決定戦が行われました。9月27日に行われたスーパーフェザー級初代王座決定戦では、2位の赤十字竜選手が1位の中須賀芳徳選手に判定3-0で勝利し、初代王者となりました。また、11月9日のスーパーウェルター級初代王座決定戦では、長島☆自演乙☆雄一郎選手が古川照明選手を1ラウンドKOで破り、初代王者に輝いています。

2009年には、ジャパン・プロフェッショナル・ムエタイ・コミッティの統括の下、WBCムエタイルールによる日本国内王座決定トーナメントおよび国内ランキング戦が開催されました。この取り組みにはマーシャルアーツ日本キックボクシング連盟も参加し、フライ級からウェルター級までの8階級で実施。各階級には4名の選手が出場し、これにより全階級の初代日本王者が決定するなど、国内ムエタイの普及・発展に貢献しました。

さらに、2010年には女子部門である「BONITA BOXEO」（ボニータ・ボクセオ）が新設され、女子選手の育成・活躍の場を提供しています。

NJKFは、設立以来、日本のキックボクシング界において独自の道を歩み、多くの選手を輩出し、様々なイベントを企画・開催することで、国内キックボクシング、特にムエタイ系ルールの発展に寄与してきた団体と言えるでしょう。

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