ニルギリ級フリゲート

ニルギリ級フリゲートについて

ニルギリ級フリゲートは、インド海軍に所属する艦級で、イギリス海軍のリアンダー級フリゲートを基本にして設計されています。この級は、インド国内で建造された初の大型水上戦闘艦であり、国の海軍力を代表する存在となっています。

来歴

この艦級の歴史は、第二次世界大戦中のインドに遡ることができます。当時、王立インド海軍は連合国の勝利に貢献しており、大戦終了後には海軍の大規模な増強計画が立案されました。1950年に王立インド海軍はインド海軍と改名し、独立性をより強めつつ艦隊の拡充を進めます。

1948年から1949年にかけて、巡洋艦や駆逐艦が就役し、1954年にはイギリス海軍の41型フリゲートおよび14型フリゲートの準同型艦が導入されました。さらに1956年には高性能対潜艦のタルワー級が発注され、これらは1958年から1960年にかけて就役しています。

イギリスで開発されたリアンダー級フリゲートは、船団護衛艦としての機能をもとに発展したもので、これに基づいてインドでも同様の艦が建造されることが決定しました。ニルギリ級は、ムンバイのマザゴンドック造船所で1966年より建造が開始されました。

設計

ニルギリ級では、イギリスからの設計を基本にしつつ、インドの運用に合わせて様々な改良が施されています。構成部品の60%は国産化されており、経済的な自立を促進しています。

特に、大きな変更点はヘリコプター格納庫で、オリジナルの設計に比べて後方に入れ子式の部分が追加されており、より大型のチャタク・ヘリコプターやシーキングMk.42を搭載可能です。また、艦尾部分には切り欠きが設けられ、係留作業がしやすい構造になっています。主機関は、水管ボイラー2缶とギアード・タービンのセットアップで28,000馬力を発揮します。

装備

ニルギリ級の装備は、ネームシップではイギリス製のものを準備していましたが、2番艦以降はオランダ製のレーダーに変更されています。防空ミサイルについても、初期艦ではシーキャットGWS-22を搭載していましたが、後の艦ではAK-230 30mm高角機銃に置き換えられています。探信儀としては184型ソナーや170型ソナーが導入され、後期型ではさらに高性能のSQS-505ソナーなどが搭載されています。

まとめ

ニルギリ級フリゲートの設計と開発は、インドの防衛力の重要な一環を成しており、国産化が進んだことで、インド海軍の自立した運用能力向上に寄与しています。特に、海上での多様な任務に対応できる能力を備えた艦として、今後もその活躍が期待されるでしょう。

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