41型フリゲート

41型フリゲート：イギリスとインドで活躍した多目的フリゲート

41型フリゲートは、イギリス海軍でレパード級フリゲートとして、またインド海軍ではブラマプトラ級フリゲートとして運用された艦艇です。その設計は、当初スループとして計画されたものが、対空火力強化の必要性からフリゲートへと変更されたという経緯を持ちます。本記事では、その開発の背景から、設計、装備、そして配備状況までを詳しく解説します。

開発の経緯

1944年12月、グドール造艦局長は新型スループの必要性を検討し始めました。1945年度計画では、毎年2隻の建造が要求され、平時には海外領土警備、戦時には船団護衛を担う計画でした。対潜戦課長は、防空護衛艦と対潜護衛艦の2つのバリエーションを提案し、さらに航空管制艦のバリエーションも追加されました。

1945年1月末の参謀部の要求では、ドック入り後6ヶ月経過し、満載状態で25ノットの速力、18ノットで4,500海里の巡航能力が必要とされました。この要求を満たすには25,000～30,000馬力の主機関が必要と見積もられましたが、防空型はやや鈍足になることが明らかになりました。航空管制艦は当初防空護衛艦と同じ扱いでしたが、小型巡洋艦並みの航空管制室を備えるよう要求されたため、設計面で大きく異なることになりました。1945年4月、これらのスループは艦隊護衛艦としての任務も考慮され、フリゲートに種別変更されました。

当初は1945年度計画で建造開始予定でしたが、建造数削減や対潜艦の建造優先、設計遅延により、実際の建造は1955/6年度計画までずれ込みました。航空管制艦として建造されたのは61型（ソールズベリー級）でした。

設計の特徴

当初、基準排水量は1,400トン以内に抑えるよう要求されていましたが、対空火力強化のため、1,632トン、1,773トン、そして最終的には1,835トンまで大型化しました。船型は長船首楼型が採用されました。

主機関には、当時利用可能だったディーゼルエンジンが採用されました。これは潜水艦用高速ディーゼルエンジンをベースに開発されたもので、8基のアドミラルティ・クロスレイASR.1ディーゼルエンジンで2基の推進器を駆動する方式が採用されました。しかし出力不足のため、最大速力は23ノットに妥協されました。初期建造艦では360キロワットのディーゼル発電機4基を搭載しましたが、後に600キロワット（後に500キロワット）のガスタービン発電機が追加されました。

装備の詳細

レーダーは、当初は291型レーダーと293Q型レーダーが計画されましたが、後に960型レーダーに変更されました。さらに、就役後には965型レーダーと993型レーダーに換装されました。

艦砲は、デアリング級やホイットビィ級と同様に、45口径114mm連装砲と、275型レーダーを備えたMk.6M方位盤を搭載しました。しかし、この対空砲システムは1962年以降の脅威に対抗できないとされ、1956/7年度計画での本型建造中止の原因となりました。近接防空用としては、STAAG 40mm連装機銃1基と40mm単装機銃2基を装備し、262型レーダーによる射撃管制が可能でした。

対空ミサイルの搭載も検討されましたが、開発が中止されたり、実現には至りませんでした。

ソナーは、捜索用に174型ソナーと162型ソナー、攻撃用に170型ソナーを搭載しました。対潜兵器としては、スキッド対潜迫撃砲が装備されました。

配備状況

インド向けの1番艦は、元々レパード級フリゲートの5番艦として発注されましたが、予算削減のためキャンセルされ、1953年にインドへ移管されました。就役後には、後部114mm連装砲を撤去し、跡地に実習員用講堂を搭載して練習艦任務に就いていました。

関連艦種

41型フリゲートと並行して整備された艦種には、12型フリゲートや14型フリゲートといった対潜護衛艦があります。

まとめ

41型フリゲートは、イギリス海軍とインド海軍でそれぞれ異なる名称で運用されました。当初スループとして計画されたものが、対空能力強化の必要性からフリゲートへと変更され、その設計には様々な変遷がありました。搭載兵器や配備状況など、多岐にわたる情報を包括的にまとめました。

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