ヌエボトウショウ

ヌエボトウショウ：重賞5勝の競走馬から繁殖牝馬へ

1987年5月30日生まれのヌエボトウショウは、日本の競走馬として華々しい活躍を見せ、その後繁殖牝馬として新たな道を歩みました。主戦騎手は角田晃一騎手。主な勝ち鞍は、1990年のサファイヤステークス、1991年の朝日チャレンジカップ、そして1992年の北九州記念、愛知杯、1993年の京都牝馬特別など、数々の重賞競走を制覇しています。

競走馬時代：道悪巧者の活躍

ヌエボトウショウのデビューは1990年4月。4歳未勝利戦からスタートし、初勝利を収めると、500万下条件を3戦した後、北洋特別、HTB杯と連勝しました。そして迎えた初重賞挑戦のサファイヤステークスでは、カツノジョオーを相手に1馬身3/4差をつけて勝利。このレースでの3着には、後にライバルとなるイクノディクタスがいました。ヌエボトウショウは、不良馬場を得意とし、9勝中7勝が稍重～不良馬場という、父トウショウゴッド譲りの道悪巧者ぶりを発揮しました。

その後、ローズステークスでは7着と掲示板外に終わりますが、CBC賞で3着と復調。小倉日経賞2着、北九州記念3着、小倉記念2着と安定した走りを見せ、朝日チャレンジカップではイクノディクタスに2馬身差をつけて重賞2勝目を挙げました。天皇賞・秋でも5着と健闘し、1990年シーズンを終えました。

1992年は小倉日経賞で1着、北九州記念ではレッツゴーターキンをクビ差退けて重賞3勝目を挙げました。産経賞オールカマーでは10着と敗れましたが、天皇賞・秋では6着、マイルチャンピオンシップでは4着と善戦。年末の愛知杯を制し、重賞4勝目を挙げました。

1993年は京都牝馬特別で重賞5勝目を挙げて競走馬生活に幕を閉じました。

繁殖牝馬時代とその後

引退後はトウショウ牧場で繁殖牝馬となりましたが、2003年頃にビッグレッドファームへ売却されました。しかし、不受胎に終わり、2005年12月には転売され、それ以降の動向は不明となっています。

ヌエボトウショウの産駒からは、地方重賞で活躍した馬も輩出しています。最も多くの賞金を稼いだマイネルモデルノは、2018年に筑波大学馬術部の乗用馬となりました。

血統

父はトウショウゴッド。1980年の弥生賞、1982年のダービー卿チャレンジトロフィー、1983年の目黒記念を制した名馬です。産駒数は少なく、ヌエボトウショウは中央で活躍した数少ない産駒でした。母はプリティトウショウで、ヌエボトウショウ以外にも、フェアリーステークスで2着となったビクタートウショウなどを産んでいます。半弟には、中日新聞杯を制したトウショウアンドレがいます。

まとめ

ヌエボトウショウは、道悪を克服する強さと、重賞競走で数々の勝利を収めた実力を持つ競走馬でした。その競走生活だけでなく、繁殖牝馬としてのキャリア、そしてその後も、多くのファンに記憶される存在です。少ない情報ながら、その生涯をたどり、その活躍を振り返ることで、改めてその偉大さを知ることができるでしょう。 彼女の競走馬としての功績と、その後の生涯は、競走馬の歴史において重要な一ページを飾っています。多くのファンに愛され、記憶に残る競走馬として、ヌエボトウショウの物語は語り継がれていくでしょう。 晩年の消息が不明であることは残念ですが、競走馬時代の華々しい活躍は、多くの競馬ファンの心に深く刻まれています。

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