ネヴァーベンド

ネヴァーベンド(1960年-1977年)は、アメリカ合衆国で誕生した競走馬であり、種牡馬としてその名を刻んだサラブレッドです。父は、近代競馬史に名を刻む大種牡馬ナスルーラ。母は名牝ラランで、ケンタッキーオークスを制覇した輝かしい戦績を持っていました。この血統背景からも、ネヴァーベンドの将来性を予感させるものがありました。

競走馬としてのキャリアにおいても、ネヴァーベンドは輝かしい成績を残しました。2歳時には10戦7勝という優秀な成績を収め、フューチュリティステークスやシャンペンステークスといった重要なレースを制覇。この活躍により、最優秀2歳牡馬の栄誉に輝きました。3歳時には、ケンタッキーダービーで2着、プリークネスステークスで3着と、クラシックレースで好成績を残しました。23戦13勝という記録を残し、11月に引退しました。

しかし、ネヴァーベンドの真価は競走馬としての活躍よりも、むしろ種牡馬としての功績にありました。数々の活躍馬を輩出し、1971年にはイギリスとアイルランドのリーディングサイアーに輝くなど、その繁殖能力の高さを証明しました。

その中でも、ミルリーフはネヴァーベンドの代表産駒として特筆に値します。ミルリーフは、エプソムダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス、そして凱旋門賞と、ヨーロッパ競馬界の3大競走を全て制覇するという偉業を達成しました。さらに、種牡馬としても大成功を収め、ネヴァーベンドの血統を世界中に広めることに大きく貢献しました。

他にも、ネヴァーベンドは多くの優れた競走馬を父として送り出しました。リヴァーマンはフランスのクラシックレースであるプール・デッセ・デ・プーラン（フランス2000ギニー）を制覇し、イスパーン賞でも勝利を収めました。ジェイオートービンはスワップスステークスやカリフォルニアンステークスといった重要なレースで活躍しました。

ネヴァーベンドの血統は日本にも伝わっており、ブレイヴェストローマンや、ミルリーフ産駒のミルジョージ、マグニテュードなどが種牡馬として活躍し、日本の競馬界にも大きな影響を与えました。現在でも、ネヴァーベンドの血統を引く馬は、世界中で活躍しています。ネヴァーベンドの血統を持つ馬は、「ネヴァーベンド系」と呼ばれることもあります。

ネヴァーベンドの血統背景は、その成功を語る上で無視できません。その半弟には、かの名種牡馬サドラーズウェルズの母父であるボールドリーズンがいます。この血縁関係も、ネヴァーベンドの優れた遺伝子を示すものと言えるでしょう。

ネヴァーベンドは、競走馬としての華々しい活躍に加え、種牡馬として類まれな成功を収めた、まさにサラブレッド界のレジェンドと言える存在です。その血統は、現代競馬においても重要な要素であり、これからも世界中の競馬界に影響を与え続けるでしょう。

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