ハゴロモジャスミン

ハゴロモジャスミン（羽衣素馨、学名: Jasminum polyanthum）は、モクセイ科ソケイ属に分類される植物で、蔓性の常緑灌木です。英名ではPink Jasmineと呼ばれます。

特徴

ハゴロモジャスミンは、樹高が6メートルに達することもあります。葉は、表面が濃い緑色、裏面が明るい緑色をしており、5枚から7枚の小葉からなる羽状複葉です。晩冬から早春にかけて、赤色や桃色の蕾をたくさんつけます。花は、直径約2センチメートルの五芒星形をした筒状で、白色から薄い桃色に変化します。また、開花時には非常に良い香りを放ちます。

分布

原産地は中国であり、観賞用として世界各地で栽培されています。オーストラリアやニュージーランドでは、野生化して帰化植物となっています。アメリカやヨーロッパでも庭園などで見られ、広く親しまれています。

帰化植物としての側面

オーストラリアやニュージーランドでは、ハゴロモジャスミンは外来種として扱われています。この植物は、小さな幹材からも成長することができるため、急速に繁殖します。茎や匍匐枝を伸ばして繁茂していきますが、幹や枝を切断し、切断面に除草剤を塗布することで、その成長を制御することが可能です。急速な繁殖力のため、生態系への影響が懸念されています。

文化・利用

ハゴロモジャスミンは、観葉植物としてアメリカやヨーロッパで人気があります。温暖な気候条件下では、庭でよく育ちます。成長が早く、栽培も容易なため、多くの人に好まれています。壁やフェンスを覆う生垣としても利用されます。また、病害虫に対する耐性が高く、挿し木などで容易に増やすことができます。さらに、ハゴロモジャスミンの花は、ジャスミンティーの原料としても用いられています。その芳香と美しい花は、人々の生活に彩りを与えています。

参考文献

『園芸植物』鈴木基夫、横井政人 監修、山と溪谷社　〈山溪カラー名鑑〉、1998年4月1日、312–313頁。ISBN 4635090280。

関連項目

マツリカ
ソケイ
帰化植物

外部リンク

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