ハダック (潜水艦)

USS ハダック (SS-231) : 第二次世界大戦で活躍したアメリカ海軍の潜水艦

USS ハダック (SS-231) は、アメリカ海軍のガトー級潜水艦の一隻であり、その名はタラ目タラ科の魚、コダラの英語名に由来します。この名を持つ艦としては2隻目で、3代目としてパーミット級原子力潜水艦 SSN-621 が存在します。

艦歴

1941年、メイン州キタリーのポーツマス海軍工廠で起工され、1942年3月14日にアーサー・H・テイラー少佐の指揮下で就役しました。ニューイングランド海域での訓練後、真珠湾へ向かい、太平洋での戦いに身を投じることになります。

哨戒記録

ハダックは第二次世界大戦中に13回の哨戒を実施し、そのうち12回が成功と記録されています。以下に、その主な戦歴をまとめます。

第1の哨戒 (1942年7月 - 9月)

東シナ海での最初の哨戒では、最新のSJレーダーを駆使し、夜間や悪天候下でも目標を捕捉。特設運送船「辰鳳丸」や輸送船「帝春丸」を撃沈するなど、目覚ましい戦果を挙げました。

第2 - 第4の哨戒 (1942年10月 - 1943年4月)

東シナ海や黄海で哨戒を行い、輸送船「鉄海丸」や「べにす丸」を撃沈。しかし、駆逐艦「初月」からの爆雷攻撃を受けるなど、危機に瀕する場面もありました。4回目の哨戒ではパラオ方面へ進出し、「有馬丸」を攻撃。護衛の駆逐艦「夕月」からの激しい爆雷攻撃を受け、損傷を負いました。

第5 - 第7の哨戒 (1943年6月 - 11月)

パラオ近海での哨戒では、貨客船「サイパン丸」を撃沈。また、水上機母艦「能登呂」に魚雷を命中させるも、撃沈には至りませんでした。魚雷を使い果たしたため、哨戒を切り上げました。

第8、第9の哨戒 (1943年12月 - 1944年5月)

他の潜水艦とウルフパックを構成し、マリアナ諸島方面で哨戒。空母「雲鷹」を攻撃し、損傷を与えました。9回目の哨戒では、特設駆潜艇「陵水丸」を撃沈しています。

第10、第11の哨戒 (1944年10月 - 1945年3月)

フィリピン方面で作戦に従事。レイテ沖海戦では小沢治三郎中将率いる機動部隊を監視しました。また、特設監視艇を次々と攻撃し、「第三号昭和丸」と「第八事代丸」を砲撃で撃沈しました。

第12、第13の哨戒 (1945年4月 - 8月)

日本近海でB-29爆撃機の援護任務に従事。しかし、攻撃機会は少なく、戦果を挙げることはできませんでした。終戦をミッドウェー島で迎えました。

戦後

1946年3月29日にニューロンドンに到着、4月20日に予備役となりました。その後、訓練艦として使用され、1960年8月23日に除籍、スクラップとして売却されました。

受章

ハダックは第二次世界大戦の戦功により、11個の従軍星章と殊勲部隊章を受章しました。

まとめ

USS ハダック (SS-231) は、太平洋戦争において数多くの戦果を挙げた潜水艦でした。その勇敢な戦歴は、アメリカ海軍の歴史に深く刻まれています。

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