ハマースミス駅 (ハマースミス&シティー線、サークル線)

ロンドンの交通ハブ：ハマースミス駅

ロンドンのハマースミス地区に位置するハマースミス駅は、ロンドン交通局が運営する重要な交通拠点です。ハマースミス＆シティ線とサークル線が乗り入れており、多くの乗客を運びます。しかし、ハマースミスという駅名は、この駅以外にもう一つ存在します。ピカデリー線とディストリクト線が乗り入れるハマースミス駅は、この駅からわずか60メートルほど南東に位置しています。どちらの駅もトラベルカード・ゾーン2に属しています。

歴史と変遷

現在のハマースミス駅の開業は1868年12月1日ですが、その歴史はさらに遡ります。1864年6月13日には、現在の駅舎よりも北側に旧駅舎が開業していました。現在の駅舎は、旧駅舎に取って代わる形で建設されたものです。その後、2009年12月13日には、ハマースミス＆シティ線においてサークル線の運行が開始され、駅の役割はさらに拡大しました。2011年には、新型車両S7形電車の導入に合わせ、全プラットフォームの延伸工事が行われ、2012年7月にはS7形電車による運行が始まりました。これにより、従来のC形電車（6両編成）から、より長い編成のS7形電車（7両編成）の運行が可能となりました。

重要な車両基地

駅のすぐ隣には、ハマースミス車両基地があります。この基地は、ハマースミス＆シティ線で使用されるS7形電車の留置と保守点検に利用されています。1991年には、この車両基地でアイルランド共和軍による焼夷弾3個が発見されるという事件がありましたが、幸い負傷者は出ませんでした。

文化とメディアへの登場

ハマースミス駅は、単なる交通機関としてだけでなく、文化的な側面も持ち合わせています。2008年の映画『Adulthood』や、人気歌手リリー・アレンのミュージックビデオ「LDN」の舞台として登場し、その映像には、赤いRaleigh Chopper自転車に乗ったリリー・アレンが駅に入り、列車に乗車してラッドブローク・グローヴ駅に向かう様子が映し出されています。さらに、台湾のポップシンガーであるジョリン・ツァイのミュージックビデオ「愛無赦」にも、この駅が登場しています。

バス路線網と周辺環境

ハマースミス駅周辺には、ハマースミス・バス・ステーションがあり、ロンドンバスの多くの路線が発着しています。9、10、27、33、72、190、209、211、220、266、267、283、295、391、419、485系統に加え、ヘリテイジ・ルートのH91系統、深夜バスのN9、N11、N97系統など、多様な路線が利用可能です。駅周辺には、ハマースミス・ブロードウェイやハマースミス図書館などの施設があり、ノボテルロンドンウェストホテルも近接しています。これらの施設と充実した交通網が、ハマースミス駅をロンドンの重要な拠点たらしめています。

隣の駅

ハマースミス＆シティ線、サークル線ともに、隣の駅はゴールドホーク・ロード駅です。

まとめ

歴史と現代が交差するハマースミス駅は、ロンドンの活気と歴史を感じさせる場所です。交通の要衝として、そして映画や音楽の舞台として、これからもその存在感を示し続けるでしょう。

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