ハンフリー・スタッフォード (初代バッキンガム公爵)

初代バッキンガム公ハンフリー・スタッフォード

ハンフリー・スタッフォード（Humphrey Stafford, 1st Duke of Buckingham、1402年 - 1460年7月10日）は、15世紀のイングランドを生きた貴族であり、軍司令官として百年戦争と薔薇戦争という二つの大戦で重要な役割を果たしました。彼は第5代スタッフォード伯エドムンド・スタッフォードと、エドワード3世の孫娘であるアン・オブ・グロスターの息子として生まれました。

生涯

幼少期に父エドムンドを亡くしたハンフリーは、広大な土地と莫大な財産を相続し、第6代スタッフォード伯となりました。1444年には、フランスでの軍功が認められ、バッキンガム公に叙爵されました。

薔薇戦争では、ランカスター派の一員として参戦。第一次セント・オールバンズの戦いで負傷し、この戦いでは長男のハンフリーと、義兄にあたるノーサンバランド伯ヘンリー・パーシーも戦死するという悲劇に見舞われました。

1460年、バッキンガム公はノーサンプトンの戦いで戦死。長男が既に亡くなっていたため、爵位は孫のヘンリーが継承しました。

家族

ウェストモーランド伯ラルフ・ネヴィルとジョウン・ボーフォートの娘であるアン・ネヴィルと結婚し、3人の息子をもうけました。興味深いことに、そのうち2人の息子が、同じ名前の従姉妹と結婚しています。

ハンフリー（1425年頃 - 1455年）：スタッフォード伯。第2代サマセット公エドムンド・ボーフォートの娘マーガレット・ボーフォートと結婚し、後の第2代バッキンガム公ヘンリー・スタッフォードの父となりました。
ヘンリー（1425年頃 - 1471年）：スタッフォード卿。兄であるスタッフォード伯の妻と同名の従姉妹、すなわち初代サマセット公ジョン・ボーフォートの娘で、リッチモンド伯エドムンド・テューダーの未亡人であったマーガレット・ボーフォートと結婚しました。
* ジョン（1427年 - 1473年）：ウィルトシャー伯

ハンフリー・スタッフォードの生涯は、15世紀のイングランド貴族の権力、富、そして戦争の時代を色濃く反映しています。彼の足跡は、薔薇戦争という激動の時代を理解する上で重要な手がかりとなります。

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