バックフリップ

バックフリップ（Back Flip）

バックフリップは、プロレスリングにおける古典的な投げ技の一つで、他の競技でも「後方宙返り」として知られています。この技は、特にサモア系レスラーによって広く用いられており、かつてはフィニッシュ・ホールドとしても利用されていました。著名な使用者には、ワイルド・サモアンズやピーター・メイビアがいます。彼らのスタイルは多くの後続のレスラーに影響を与えています。

技の概要

バックフリップは、一般的には相手をファイヤーマンズキャリーの体勢から持ち上げ、後方に倒れ込みながら相手をマットへ叩きつけるという形で行われます。技のかけ方にはいくつかのバリエーションが存在し、特定の状況に応じて応用されます。スープレックスやサモアン・ドロップと呼ばれる技と似た要素を持っていますが、それらとは異なる独自のスタイルを持っています。

バリエーション

1. ホールド式バックフリップ: 相手の背中をマットに叩きつけた後、ブリッジを効かせることで相手を押さえ込み、フォールを狙う技です。
2. 雪崩式バックフリップ: 相手をコーナーの最上段に座らせた状態から、レスラーがセカンドロープに登って仕掛けます。
3. カウンター式: 相手が走ってくるのを見計らって仕掛ける技で、反撃の意図が強いです。
4. 連携技: エアプレーン・スピンなどを使って相手を旋回させ、その後にバックフリップを行います。

主な使用者

• - ワイルド・サモアンズ（アファ・アノアイ＆シカ・アノアイ）: サモアン・ドロップとして使用し、その後のサモア系レスラーに多大な影響を与えました。
• - ピーター・メイビア: 同じくサモアン・ドロップとしてよく用いられました。
• - アブドーラ・ザ・ブッチャー: 日本では「山嵐」として知られ、彼のスタイルの中でも重要な技でした。
• - ハクソー・ヒギンズ: 数少ないフィニッシュ・ホールドとして使用していたレスラーの一人で、怪力を強調したスタイルで相手を持ち上げます。

その他にも、マイク・ロトンド、タタンカ、ビッグ・ダディ、ニック・オールディスなど、多数のレスラーがこの技を自らのスタイルに取り入れ、それぞれの特徴を加えています。

関連技

• - サモアン・ファイブ・アウト: 相手を正面から頭上に放り投げ、バックフリップの形で肩の上に乗せ、そのまま落とします。
• - アングル・スラム: カート・アングルによる独自の技で、相手をファイヤーマンズキャリーから後方へと倒しながらパワフルに叩きつけます。
• - デスバレーボム: 三田英津子のオリジナル技で、相手を固定しつつ衝撃的に叩きつけます。
• - ファイヤーマンズキャリー・スロー: 両肩に相手を乗せた際、彼らをマットに投げ捨てる技です。

このように、バックフリップは多様なスタイルとテクニックを持ち、プロレスの中でも特異なポジションを占めています。技の美しさと力強さは、試合において観る者を魅了し続けています。

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