ハクソー・ヒギンズ

ラリー・"ハクソー"・ヒギンズ（Larry "Hacksaw" Higgins、1957年 - ）は、アメリカ合衆国ミズーリ州セントジョセフ出身の元プロレスラーです。

概要

ヒール（悪役）の巨漢ラフファイターとして、主にアメリカ中西部や南部のローカル・テリトリーを主戦場に活動しました。1980年代中盤には新日本プロレスに度々参戦し、その強烈なファイトスタイルで日本のファンを魅了しました。

来歴

1976年にデビュー後、地元のミズーリ州やカンザス州を拠点とするNWAセントラル・ステーツ地区を中心に、南部のテキサス州やルイジアナ州などをジョバーとして転戦しました。テキサス州（フリッツ・フォン・エリック主宰のWCCW）ではケリー・フォン・エリックやバグジー・マグロー、ルイジアナ州（ビル・ワット主宰のMSWA）ではテッド・デビアス、ポール・オーンドーフ、マイク・シャープ、アーニー・ラッド、ディック・マードック、ミスター・レスリング2号、ジム・ドゥガン、マグナムTA、ジェリー・ローラーなどのジョブ・ボーイを務めました。

1984年10月6日、カンザスシティにてバズ・タイラーを破り、NWAセントラル・ステーツ・ヘビー級王座を獲得しました。しかし、10月25日にはハーリー・レイスに王座を奪われ、短命王者となりました。同年はセントラル・ステーツ地区において、ハーリー・レイスをはじめ、ワフー・マクダニエルやテリー・ファンクなどNWAの大物レスラーと対戦し、セントルイスのキール・オーディトリアムにも出場しました。

1985年3月、大剛鉄之助のブッキングにより、デビッド・シュルツとの2大エース外国人として新日本プロレスに初来日しました。同じく大剛のブッキングで同時期に新日本へ初来日したキングコング・バンディやビリー・ジャックなどと比べるとネームバリューは低かったものの、来日第1戦のアントニオ猪木とのシングルマッチでは桁外れのパワー殺法で猪木を圧倒し、強烈なバック・フリップでKO寸前まで追い込みました。以降、新日本プロレスの常連外国人レスラーとなり、同年11月のIWGPタッグ・リーグ戦にはザ・バーバリアンとの大型コンビで参戦し、ブルーザー・ブロディとのシングルマッチも行われました。

主戦場のセントラル・ステーツ地区では、1986年5月29日にJ・R・ホッグをパートナーにバッテン・ツインズからNWAセントラル・ステーツ・タッグ王座を奪取し、マイク・ジョージ&ルーファス・ジョーンズのベテラン・チームともタイトルを争いました。同年はサンアントニオの新興団体テキサス・オールスター・レスリングにも参戦し、ブロディ、ボビー・ダンカン、ビッグ・ババ、ワンマン・ギャング、若手時代のショーン・マイケルズ&ポール・ダイヤモンドのアメリカン・フォースなどと対戦しました。フロリダのCWFでは前年にデビューしたレックス・ルガーやバリー&ケンドール・ウインダムと抗争し、12月16日にはカリーム・モハメッドと組んでファビュラス・ワンズからフロリダ版のUSタッグ王座を奪取しました。

1987年はリップ・タイラーがガルフ・コースト地区で旗揚げしたWOW（ワールド・オーガニゼーション・レスリング）にて、ミスター・イトーこと上田馬之助とWOWヘビー級王座を争いました。同年5月は新日本プロレスのIWGPリーグ戦にも出場しましたが、初来日時のような勢いは見られず、これが最後の来日となりました（新日本には通算5回来日）。

その後はセミリタイア状態となり、1990年代初頭はキャリア初期と同様のジョバーとしてWCWに単発出場しました。1990年2月22日にはロード・ウォリアーズ、同年6月1日にはスティーブ・ウィリアムス、1991年3月21日にはロン・シモンズのジョバーを務めました。

得意技

バック・フリップ
レッグ・ドロップ
エルボー・ドロップ

獲得タイトル

セントラル・ステーツ・レスリング
NWAセントラル・ステーツ・ヘビー級王座：1回
NWAセントラル・ステーツ・タッグ王座：1回（w / J・R・ホッグ）
チャンピオンシップ・レスリング・フロム・フロリダ
NWA USタッグ王座（フロリダ版）：1回（w / カリーム・モハメッド）

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