パトリック・コナー

パトリック・エドワード・コナーの生涯と業績

パトリック・エドワード・コナー（1820年3月17日-1891年12月17日）は、アメリカ南北戦争時に北軍の将軍として活躍し、インディアン戦争時の重要な人物として知られています。彼の生涯と業績は、アメリカの西部開拓の歴史を理解する上で欠かせないものです。

初期の経歴

コナーはアイルランドのケリー県で生まれ、1839年にアメリカ合衆国に渡りました。彼はアメリカ陸軍に入隊し、セミノール戦争に従軍した後、1845年に帰化してアメリカ市民となります。その後、米墨戦争に従軍し、戦争が終わると、西部で鉱山師としての生活を始めました。コナーは多くの経験を積みながら、徐々に軍事における地位を高めていきました。

南北戦争とその後の活動

南北戦争が勃発すると、コナーはカリフォルニア州の民兵隊「ストックトン・ブルース」の指揮官となり、最終的に第3カリフォルニア志願歩兵連隊を結成しました。この部隊は、ユタ準州に派遣され、インディアンからの山岳路を確保し、モルモン教徒の同盟者の反乱を鎮圧する任務を帯びていました。コナーはこの間に前進基地を建設しましたが、戦闘への渇望が高まり、東部戦線に参加したいと願っていました。その後、ヘンリー・ハレック少将の助けを借り、連隊を東部に移動させる計画を立てることになります。

ユタ準州での従軍中、コナーはモルモン教徒と非モルモン教徒の市民を保護しながら貴重な鉱物資源を発見し、アメリカに忠実な白人移民を呼び込むことに成功しました。彼の軍事通信は1897年に『反逆の戦争：太平洋戦線における北軍と南軍の公式記録資料』として出版されることになります。

ベア川の虐殺

1860年代初頭、コナーはワシントン準州でのインディアンとの紛争において、ベア川でショーショーニー族に対する攻撃を指揮しました。彼は厳寒の中、連隊を率いて進軍し、インディアンの野営を襲撃しました。コナーの部隊は、逃げようとするインディアンに対し、無情な攻撃を加え、その結果として多くの無辜の命が奪われました。この事件はアメリカにおけるインディアンの運命に大きな影響を与える出来事となり、コナーはその名声と同時に激しい批判を受けることとなります。

パウダー川遠征

ベア川の戦いの後、コナーはユタ地区軍の指揮官として任命され、スー族とシャイアン族に対して「パウダー川遠征」を率いました。この遠征の目的は、白人入植者に対する脅威を排除することであり、彼はタング川の戦いで勝利を収めました。この遠征によって一時的に地域に平和がもたらされたものの、それはインディアンに対する更なる抑圧の始まりを意味していました。

戦後の生活

南北戦争後、コナーは志願兵の名誉少将に指名され、東部での戦闘には関与しませんでしたが、フロンティアでの指揮を続けました。彼はさらにソルトレイクシティに定住し、最初の新聞を創刊するほか、鉱業に再び関与しました。また、ユタ準州に新たな都市を設立し、この地での影響力を強めていきました。彼は1891年にソルトレイクシティで亡くなり、その地に埋葬されました。

結論

パトリック・エドワード・コナーの活動は、アメリカ合衆国の歴史における西部開拓時代のインディアンとの関係を大きく形作るものであり、彼の名は歴史に深く刻まれています。

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