パールケードの戦い

パールケードの戦い

パールケードの戦い（1728年2月28日）は、インドのナーシク近郊にて、マラーター王国とニザーム王国の間で発生した重要な軍事衝突でした。この戦いは、デカン地方の権力を巡る闘争の一環として考えられています。以下に、この戦闘がどのようにして発生し、どのような結果をもたらしたのかを詳しく見ていきます。

背景

この戦いの背景には、1724年にムガル帝国の宰相であったカマルッディーン・ハーンがデカン地方にニザーム王国を樹立したことがあります。彼は翌年に帝国からデカンの6州に関する権限を認められることで、ニザーム王国の地位を強化しました。

しかし、マラーター王国は1718年にムガル帝国の領域内にあるデカンの6州に対して「チャウタ」と「サルデーシュムキー」という権利を認められており、これが両国の対立の一因となりました。1727年の初め、マラーター王国の宰相バージー・ラーオが南インドのカルナータカ地方で遠征を行っていた頃、ニザーム王国は彼に敵対するマラーターの武将を攻撃しました。この状況の中、バージー・ラーオは急ぎ本国に戻り、ニザーム軍と対峙することになりました。

戦闘の様相

1728年2月時点では、ニザーム王国の軍がプネーを含む周辺地域を占領し、マラーター王シャーフーはプランダル城へ退避する事態となりました。そんな中、帰還したバージー・ラーオはニザーム軍に対抗するために戦闘態勢を整えました。

同年2月28日、マラーター軍とニザーム軍はナーシク近くの村パールケードで直接対決を果たしました。戦闘は熾烈を極めましたが、最終的にはマラーター軍が勝利を収め、ニザームの軍勢はこれに屈することとなります。

この勝利により、バージー・ラーオは他のマラーター指導者たちを排除し、王国の実権を掌握することに成功しました。この時点でマラーター王国は再び力を持つろうとしたのです。

その後、1728年3月6日に両国間で講和が結ばれました。この講和によって、マラーター王国はデカン地方における「チャウタ」と「サルデーシュムキー」の権利を正式にニザームに認めさせました。

戦いの影響

パールケードの戦いは、その後もマラーター王国とニザーム王国の関係に大きな影響を与えました。約10年後、1737年12月にはボーパールの戦いと呼ばれる新たな衝突が発生し、両国の緊張は続くことになります。

この戦いを通じて、マラーター王国は地域における影響力を一層強化し、未来の歴史にも重要な役割を果たすこととなったのです。

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