ファフリ・コルテュルク

ファフリ・コルテュルクの生涯と業績

ファフリ・コルテュルク（1903年8月3日 – 1987年10月12日）は、トルコの歴史に重要な足跡を残した政治家、軍人、外交官です。彼は第6代トルコ大統領として7年間の任期を全うし、その業績は後のトルコの政治に大きな影響を与えました。

幼少期と軍歴

コルテュルクはイスタンブールに生まれ、1916年に海軍兵学校に入学します。1923年に卒業し、その後は海軍大学校に進学。1933年に卒業した後、巡洋艦や潜水艦の乗組を経て、大使館付武官としてローマ、ベルリン、ストックホルムで勤務しました。特に1936年には、モントルー条約の締結交渉に軍の専門家として参加し、その外交的手腕を発揮しました。

1950年には少将に昇進し、様々な要職を経験した後、1960年に海軍総司令官を退任しました。軍人としての豊富な経験を持つコルテュルクは、国家の安全保障に対する深い理解を持っていました。

政治家としての活動

海軍を退役したコルテュルクは、すぐに外交の場に転身し、ジェマル・ギュルセル大統領の下で駐ソビエト連邦大使および駐スペイン大使として任命されました。1968年には上院議員に指名され、政治家としてのキャリアをスタートさせました。1973年にはトルコ大国民議会によって第6代トルコ大統領に選出され、7年間の任期を務めました。

彼の大統領在任中、トルコは国内外での政治的不安定に直面しました。特に、共和人民党と公正党との対立が激化し、議会が後任の大統領を選出できない事態に陥りました。この状況を受け、軍部が介入し、1980年の軍事クーデターへと繋がりました。

退任後の生活と影響

コルテュルクは1980年4月に大統領職を退任した後も、終身上院議員として政治に関与していましたが、クーデター後の憲法改正により上院が廃止されたため、その後の政治活動は制限されました。彼の苗字「コルテュルク」は、初代大統領ケマル・アタテュルクから授けられたものです。

1944年には結婚し、2男1女をもうけました。コルテュルクは1987年にイスタンブールで逝去し、彼の遺体はアンカラの国家墓地に埋葬されました。

まとめ

ファフリ・コルテュルクは、トルコの歴史における重要な指導者の一人として、国の発展に寄与した人物です。彼の政治的業績や軍歴は、後の世代にとっても多くの教訓を含んでいます。

もう一度検索