ファールバウティ (衛星)

ファールバウティ（Saturn XL Farbauti）は、土星の第40番目の衛星として知られています。この衛星は、土星の周りを逆行する軌道を持つ不規則衛星であり、北欧群と呼ばれるグループに属しています。さらに、北欧群の中でも、スカジ群という下位グループに分類される8つの衛星の一つです。

ファールバウティの発見は、デビッド・C・ジューイット、スコット・S・シェパード、ブライアン・マースデン、ジャン・クレイナらの観測チームによるものでした。彼らは2004年12月12日から2005年3月9日の間に集中的な観測を行い、その結果、ファールバウティの存在が確認されました。最初の観測は2004年12月12日に行われ、この発見には、すばる望遠鏡、W・M・ケック天文台、ジェミニ北望遠鏡といった世界有数の大型望遠鏡が用いられました。この発見は、2005年5月3日に小惑星センターのサーキュラーで、他の11個の土星の新衛星の発見とともに公表されました。当初、この衛星にはS/2004 S 9という仮符号が与えられていました。

その後、2007年4月5日になって、この衛星は正式にファールバウティと命名されました。名前は北欧神話に登場する火の神ロキの父であり、巨人であるファールバウティに由来します。同時に、Saturn XLという確定番号も与えられました。

ファールバウティは、土星からの平均距離が約20,390,000kmの地点を公転しています。推定直径は約5kmと非常に小さく、土星の衛星の中では比較的小さな天体に分類されます。この小さな衛星は、土星の周囲を逆行しながら、その軌道を周回しています。

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