ブライアン・デネヒー

ブライアン・デネヒー：アメリカを代表する俳優

ブライアン・デネヒーは1938年7月9日、コネチカット州ブリッジポートに生まれました。アイルランド系アメリカ人として育った彼は、3人兄弟の一人であり、弟の一人はFBI捜査官という家庭環境の中で成長しました。彼の両親は、父がAP通信の通信員、母が看護師という職業であったため、幼少期から職業意識の高さが培われました。

高校時代とコロンビア大学への進学

高校ではアメリカンフットボールに情熱を注いでいましたが、教師のすすめで劇に触れることになり、その後、演技に目覚めます。卒業後はフットボールの奨学金を得てコロンビア大学に入学し、歴史を専攻し学士号を取得しました。

軍隊生活と演技への道

1959年からアメリカ合衆国海兵隊に入隊し、実戦経験はないものの、沖縄の米軍基地などで5年間過ごしました。その後、エール大学で演技の技術を磨く傍ら、バーテンダーや株式仲買人、セールスマンをこなしながらオフ・オフ・ブロードウェイの舞台にも立ちました。初めてのプロ舞台は、チェーホフの『イワーノフ』で、これにより彼は演技のキャリアを本格化させることになりました。

テレビドラマでの活躍

1976年、マイク・ニコルズ演出の舞台『ストリーマーズ』に出演し、1977年からは『刑事コジャック』や『MAS*H』などのテレビドラマにゲスト出演し始めます。映画デビューは、『ミスター・グッドバーを探して』であり、その後も様々な映画で名脇役として名を馳せます。1982年に出演した『ランボー』では、シルヴェスター・スタローンと対峙する保安官役を演じ、その存在感が強く印象に残りました。

多岐にわたる活躍と受賞歴

デネヒーは、数々の映画で特にアクションやドラマ作品に顔を出し、『コクーン』や『シルバラード』などでその演技力を発揮しました。1987年には『建築家の腹』の主演でシカゴ映画祭最優秀主演男優賞を受賞し、舞台でもピーター・ブルック演出の作品に出演するなど多彩な才能を見せました。1998年にはアーサー・ミラーの『セールスマンの死』でトニー賞を受賞し、舞台での存在感をさらに強めました。2003年には、同じく『夜への長い旅路』で2度目のトニー賞を受賞しました。

私生活と晩年

私生活では、1959年に結婚し三女をもうけましたが、1974年に離婚します。その後1988年に再婚し、一男一女を養子に迎えました。2020年4月15日にコネチカット州ニューヘイブンで81歳で逝去しました。死因は自然死で、彼の死はAP通信によって報告されました。デネヒーのキャリアは、彼が演じた実在の連続殺人犯ジョン・ウェイン・ゲイシーを描いた『To Catch a Killer』などにより、6度エミー賞にノミネートされましたが、受賞は叶わぬままでした。

影響と評価

彼の残した作品や影響は、今なお多くの人々に称賛されています。デネヒーの演技は多くの人々に勇気を与え、彼自身の演技に対する情熱が伝わる作品が多いことから、彼の死は映画界にとって大きな損失となりました。

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