ブリーム (潜水艦)

USS Bream (SS/SSK/AGSS-243)

USS Breamはアメリカ海軍に属するガトー級潜水艦で、名前は主にヨーロッパの淡水魚であるブリームに由来しています。この艦は1943年10月17日、コネチカット州グロトンにてエレクトリック・ボート社の下で起工され、その艦長ウルフォード・G・チャップルの夫人によって進水されました。そして1944年の1月24日に就役を果たしました。

艦歴の概要

USS Breamは、最初の任務としてニューロンドンを発ち、パナマ運河とガラパゴス諸島を経由して太平洋に向かいました。1944年5月8日にはブリスベンに到着し、続いてミルン湾に向かい、5月26日からの活動を開始しました。この艦は合計で6つの哨戒任務を遂行し、多くの戦果を挙げました。

第1哨戒 (1944年6月 - 11月)

最初の哨戒は6月1日に始まり、バッショーおよびフラウンダーとともにハルマヘラ島近海で任務を遂行しました。6月9日にはモロタイ水道にて「第3号掃海特務艇」を護衛する日本の輸送船団を発見し、魚雷を発射しましたが、実際には船団に被害を与えることはありませんでした。しかし、その後の6月16日にはハルマヘラ島近海での攻撃で陸軍輸送船「雄基丸」などを撃沈する戦果を挙げました。

続いて7月21日に行われた第二回の哨戒では、トロール船を発見するも具体的な攻撃はなく、9月6日にフリーマントルに帰投しました。次の10月2日の哨戒ではルソン島西岸部に向かい、10月23日の早朝に日本艦隊を発見。魚雷を6本発射し、そのうちの1本が重巡洋艦「青葉」に命中、大きな損害を与えました。

第2哨戒以降の活動

その後もUSS Breamはルソン島近海での哨戒を続け、11月4日にはウルフパックを編成して特設運送船「香久丸」を撃沈しました。このように、Breamは数々の戦果を挙げ、日本艦船を損傷するなど戦局に貢献しました。

戦後の復帰

戦後、USS Breamは1951年に現役復帰し、サンディエゴの艦隊ソナー学校での訓練任務などを遂行しました。1953年にはSSK-243に艦種が変更され、以降も太平洋地域における作戦活動に従事しました。最終的には1969年に退役し、同年11月に標的艦として撃沈されました。

USS Breamは第二次世界大戦において4つの従軍星章を受章し、2隻の日本艦艇を撃沈する戦果を記録しています。艦の歴史は、アメリカ海軍の潜水艦の勇敢さと能力を象徴するものとして、今日に至るまで重要な役割を果たしてきました。

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