ブレイクニー

ブレイクニー：ダービー馬の栄光と種牡馬としての成功

ブレイクニーは、イギリス競馬史に名を刻むサラブレッド競走馬にして、優れた種牡馬でした。1969年のダービーステークス優勝という偉業を達成し、引退後も数々の活躍馬を輩出しました。その生涯を、生い立ちから競走馬時代、種牡馬時代まで詳細に見ていきましょう。

生い立ちとセリ市での出来事

ブレイクニーは、馬産家であり、自ら馬主と調教師も務めたアーサー・バジェットによって生産されました。恵まれた血統を受け継いでいました。父は1962年のセントレジャーステークス勝ち馬ヘザーセット、母はオークスステークスで2着の実績を持つウインドミルガールです。ウインドミルガールは、後にブレイクニーとモーストンという2頭のダービー馬を出産する、優れた繁殖牝馬となりました。

1歳時のブレイクニーは、ニューマーケットのセリ市に出品されました。しかし、セリ直前に他の馬に蹴られるというアクシデントに見舞われ、怪我をしてしまったため売却できず、バジェットの手元に残ることとなりました。この出来事が、ブレイクニーの運命を大きく変えたと言えるでしょう。

競走馬としての活躍

2歳時の秋にデビューしたブレイクニーは、アスコット競馬場で行われたクラレンスハウスステークスで4着に入線し、その素質の片鱗を見せました。続くニューマーケット競馬場でのレースでは初勝利を飾ります。

3歳シーズンはダービーステークスに向け、ダービートライアルステークスで2着と好成績を残しました。そして迎えたダービーステークスでは、アーニー・ジョンソン騎乗のもと、15/2というオッズを覆し、見事優勝。ムーンマウンテンが作ったペースをうまく利用し、直線で内から抜け出し、2着馬シューメーカーに1馬身差をつける圧勝劇でした。

ダービー制覇後も、アイリッシュダービー4着、セントレジャーステークス5着、凱旋門賞ではレヴモスに敗れるなど、活躍を続けました。4歳シーズンにはオーモンドステークスで勝利を挙げ、アスコットゴールドカップでは2着と好走。キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスではニジンスキーの2着に食い込みました。

種牡馬としての成功

引退後、ブレイクニーはニューマーケットのナショナルスタッドで種牡馬となりました。その繁殖成績は目覚ましく、初年度にはオークスステークス優勝馬ジュリエットマーニーを輩出。ジュリオマリナー、ターナボス、マウンテンロッジ、ロゼエイトターンなど、多くの産駒が主要レースで勝利を収めました。さらにブルードメアサイアー（母方の父）としても、ダービー馬サーパーシーや、かの有名なキングカメハメハの母マンファスなど、名馬を生み出しました。

ブレイクニーは1992年11月6日、ナショナルスタッドで安楽死し、その地へと埋葬されました。

血統

ブレイクニーの血統には、多くの名馬が含まれており、その影響は現代競馬においても強く残っています。半妹の子孫にはクロワデュノール（東京スポーツ杯2歳ステークス勝ち馬）がいます。また、4代母Springtimeの半弟には、Blue Peter（1939年英クラシック二冠馬）という名馬がいます。

ブレイクニーの輝かしい競走馬としての功績と、種牡馬としての偉大な貢献は、競馬史に永遠に刻まれるでしょう。彼の血統は、今もなお世界中の競馬界に影響を与え続けています。

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